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若手研究者のアイデアを新しいビジネスにつなげる
「3週間たっても新鮮なイチゴ」「狭い配管も突き進むヘビ型ロボット」

研究成果展開事業 大学発新産業創出プログラム(START)

新しいビジネスの夢を抱く若手研究者が作ったユニークなロボット18台が「Robotics×Future2016」(東京・汐留)に勢揃いしました。

大学の技術をベンチャー起業につなげる大学発新産業創出プログラム(START)技術シーズ選抜育成プロジェクト(ロボティクス分野)では、研究者やベンチャービジネスなどで活躍する人材が、ポスドクや学生のメンターになります。3月18日に開催された「Robotics×Future2016」は、メンターの指導や助言を受けながら試作したロボットを展示し、事業展開ビジョンを発表する晴れ舞台になりました。

宇都宮大学(高橋庸平チームリーダー)は、イチゴの外観と品質を検査するロボットを開発しました。
高級果実として海外輸出が期待されるイチゴですが、収穫時に触っただけでも傷んでしまいます。
目に見えない損傷を赤外線で見つけ、カメラでおいしさを数値化することで、大粒完熟イチゴの高級ブランド化をめざしています。

立命館大学(加古川篤チームリーダー)は、狭い配管内を這い回って劣化箇所を素早く特定できるヘビ型ロボットを作りました。 頭部のカメラとレーザーで配管の内部を撮影しながら配管の屈曲方向を検出します。バネを内蔵した柔らかい関節と、縦横2つの方向へ転がることができる車輪で、曲がりくねった配管も難なく突き進みます。
目の開き具合で地図アプリなどを操作できるソフトウェアを開発したのは早稲田大学(島聡志チームリーダー)。
物が見えにくいと目を細めるなどの直感的な行動に注目し、目を細めると拡大、見開くと縮小といった操作を実現しました。運転中や料理中など手を使えない状況で役立ちます。疲労時に目を開けにくくなる身体現象をもとに体調測定にも応用できます。
今年度はIoT分野で募集中です。

あなたのアイデアも、カタチにしませんか?

  • 【募集中】
    技術シーズ選抜育成プロジェクト(IoT分野)5月30日(月)正午締切
    プロジェクト支援型 6月20日(月)正午締切
  • https://www.jst.go.jp/start/


イチゴの外観と品質を検査するロボット
赤外線で損傷検査し、カメラでイチゴの全周画像を撮影して、内部の品質を可視化する。傷がないイチゴは3週間たっても新鮮。


狭い配管も突き進むヘビ型ロボット
半球ホイールとオムニホイールでその場で配管軸回りに回転が可能。配管内の清掃や、配線貫通工事にも応用できる。