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「Cutting Edge in Synapse Research」開催報告
2011年12月8日~9日 岡崎カンファレンスセンター

さきがけ研究領域「脳情報の解読と制御」における研究課題「感覚情報をコードする局所神経回路の機能構築」(個人研究者:喜多村和郎 東京大学大学院医学系研究科准教授)が代表提案者となり、生理学研究所との共催により、生理研国際研究集会「Cutting Edge in Synapse Research」が2011年12月8日~9日の2日間、岡崎カンファレンスセンターにおいて開催されました。

この研究集会では、シナプス研究における分子・細胞・システムの多階層に渡るトピックスについて9題の講演と19題のポスター発表を行いました。特に、講演者は全9名のうち5名を海外(アメリカ、中国、イギリス、ポルトガル)から招聘し、大変国際的な研究集会となりました。

研究集会で設けた3つのセッションのうちの1つ「Synapse and Systems Neuroscience」をJSTセッションとし、Alex Reyes博士(NYU)、Marta Moita博士(Champalimaud foundation)、高橋宏知博士(東京大学)の3名から講演をいただき、喜多村和郎研究者が研究発表を行いました。また、JSTセッション以外のセッションでは、石田綾博士(東京大学)、Chen Zhang博士(北京大学)、Andres Barria博士(Washington Univ.)、今井猛博士(理研)、Tiago Branco博士(UCL)、久場博司博士(名古屋大学)らが講演を行いました。

講演者は、各研究分野における気鋭の若手研究者で構成され、未発表データを含む最新の成果について発表が行われました。講演時間50分のうち半分程度を質疑応答に当てていたにもかかわらず、ほぼ全ての講演について、時間超過するほど活発かつ密度の高い議論が交わされ、シナプス研究が大変ホットな研究分野であることが実感できました。集会の後、講演者と参加者、特に大学院生・ポスドクをはじめとする若手の間で交流が深まり、極めて意義深い会となりました。

研究集会は大変盛会のうちに終了し、講演者・参加者から高い評価を得ることができました。異なる視点や手法でシナプス研究を進めている研究者間で新たなネットワークが形成され、今後、世界的な研究が生まれることが期待されます。

喜多村和郎 研究者の紹介

生理学研究所 シナプス研究会