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赤﨑勇 名城大学大学院理工学研究科教授および名古屋大学特別教授が2011年IEEEエジソンメダルを受賞


赤﨑勇 名城大学大学院理工学研究科教授および名古屋大学特別教授が、米国電気電子学会(IEEE;アイ・トリプル・イー)より、「エジソンメダル」を受賞されることになりました。受賞理由は、「窒化物半導体と青色発光ダイオード(LED)およびレーザーなど光電素子開発への独創的かつ開拓的貢献」です。

「エジソンメダル」は1909年より毎年、電子科学・工学・芸術の分野で卓越した業績を上げた研究者個人に授与される賞です(該当者なしの年もあります)。過去には「電話の父」としても知られるグラハム・ベル博士(メダル受賞は1914年)や、電気素量の計測と光電効果の研究により1923年ノーベル物理学賞を受賞したロバート・ミリカン博士(同 1922年)などが受賞されています。日本人の受賞者は、静電誘導トランジスタの発明で2000年に受賞した西澤潤一 東北大学名誉教授に次いで2人目です。

JSTでは、赤﨑 勇教授の研究成果をもとに豊田合成に開発を委託し、青色発光ダイオードの実用化に成功しました。

(1)委託開発課題名:窒化ガリウム(GaN)青色発光ダイオードの製造技術

開発期間:1987年3月~1990年9月
研究者: 赤﨑勇
委託開発企業: 豊田合成株式会社

(2) 委託開発課題名:窒化ガリウム(GaN)系短波長半導体レーザの製造技術

開発期間:1993年3月~2001年3月
研究者: 赤﨑勇、天野浩
委託開発企業: 豊田合成株式会社

本開発により青色LED製造技術が確立されたことにより、「光の三原色」の赤、緑、青が揃いフルカラーの表現が可能となりました。今日の携帯電話のバックライトや街頭の信号や大型ディスプレー、最近では、省エネ家電としてLED照明が急速に普及するなどその用途は広がりを見せています。

授賞式は、8月20日にアメリカのサンフランシスコで行われます。

IEEEホームページ(エジソンメダルのニュース・リリース)

赤﨑教授の略歴や業績

インタビュー 青色LED実現への道 未到の領域「われ一人荒野を行く」:
https://www.jst.go.jp/tt/journal/journal_contents/before2015/pdf/2011/1104-all.pdf
動画 「青色発光ダイオード物語」:
http://sciencechannel.jst.go.jp/4/series.asp?i_series_name=%90%C2%90F%94%AD%8C%F5%83_%83C%83I%81%5B%83h%8AJ%94%AD%95%A8%8C%EA