科学技術振興事業団報 第49号

平成10年3月5日
埼玉県川口市本町4-1-8
科学技術振興事業団
電話(048)226-5606(総務部広報担当)

「プレス部品高自由度複合生産システム」を委託開発課題に選定ならびに開発企業を選定

 科学技術振興事業団(理事長 中村守孝)は、神奈川大学工学部 教授 青木勇氏らの研究成果である「プレス部品高自由度複合生産システム」を委託開発課題として選定するとともに開発企業を選定した。
 プレス加工業界では、大量生産品の生産拠点の海外移転や消費者ニーズの多様化に伴い、今後も国際競争力を維持していくために、より付加価値の高い加工や、さらなるコストダウン、多品種少量生産への対応を可能とする生産システムが求められている。
 本新技術は、金属プレス加工において、積層工程或いは加熱工程等による成形を一連の工程に組み込むことで、高い加工自由度により、高付加価値の部品製造を行える複合生産システムに関するものである。従来の加工法では、別工程と組み合わせなければ加工できなかった複雑な三次元形状部品や、塑性加工の限界を超えた寸法の部品を、本新技術では一連の工程で一体成形できる。このため、部品設計の自由度を拡げるとともに、部品点数や工程数を削減できる。積層や加熱等の複合加工要素は、金属プレス加工の一連の工程に自由に組み込めるようにユニット化するとともに、基本となるプレス機械とユニットの標準化及び簡便な連結技術の確立により、製作する部品に応じて工程を自由に組み立てられる。また、プレス加工における多工程連続自動加工の一つである順送り加工を基本としているため、その高い生産性や加工精度を保ったまま、ユニットによる複合加工を行える。
 本新技術の開発は、株式会社放電精密加工研究所(代表取締役社長 二村 昭二、本社 神奈川県厚木市飯山3110、資本金 698百万円、電話0462-50-3951)に委託する予定で、開発期間は3年、委託開発費は3億円の予定である。今後、科学技術庁長官の認可を受けた後、新技術の開発を実施する。

プレス部品高自由度複合生産システム(背景・内容・効果)

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