戦略目標:「遺伝子情報に基づくたんぱく質解析を通した技術革新」 | ||||||||||||||||||||||||||
研究領域:「たんぱく質の構造・機能と発現メカニズム」 | ||||||||||||||||||||||||||
総評 : 研究総括 大島 泰郎(東京薬科大学生命科学部 教授) 本領域の公募も今回が最終年度となる。最後ということが背景にあるかもしれないが、108件という多くの応募があり、選考は困難を極めた。しかも、水準の高い応募が多く、大半が豊富な実績を持つ研究者が本領域の目標に的を絞り、独創性の高い目的、妥当な研究計画を提案しているもので、本質的に採択に値する応募が多数あった。過去の選考と同様に、研究総括と領域アドバイザー計9人による採点をもとに合議を行って、面接候補を決め、さらに面接後に改めて全員による合議を行って議論を 尽くし採否を決定した。甲乙つけがたい内容の申請が当落線上に並び、採択されなかった提案といえども国際的に第1級の研究計画であり、タンパク質研究の分野に多大の貢献が見込まれるものであった。少なくとも不採択の提案のうち30%は採択課題と比べ遜色のほとんどない内容であった。ゲノム科学の進展を受けて、また、この領域とは車の両輪の関係にある「タンパク3000」が順調な滑り出しを見せていることと併せて考えても、この分野が「盛り」に達し、今こそ研究助成が最も有効に活きるフェーズに達していることの反映であろう。科学技術振興事業団もこの学問的な潮流を理解し、最善の努力を払っていただいたと信じているが、なお評価の高い提案を見送らざるを得なくなったのは心残りである。 | ||||||||||||||||||||||||||
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