新技術事業団報 第641号

平成6年12月6日
埼玉県川口市本町4-1-8
新技術事業団
電話(048)226-5608(企画調査室)

日独国際共同研究プロジェクトの合意書に調印

 新技術事業団(理事長 松平寛通)とドイツのマックス・プランク金属研究所(Max-Planck-Institut Fur Metallforschung) は「セラミックス超塑性」の分野において、国際共同研究プロジェクトを本年度発足させることに合意し、12月6日付けで合意書に調印した。
 本共同研究は当事業団の「国際共同研究事業」として行うもので、本プロジェクトはその6番目である。研究実施場所は、マックス・プランク金属研究所など2カ所を予定しており、研 究期間は平成7年1月から5年間の予定で、セラミックスの超塑性現象について研究を進める。
 セラミックスは、耐熱性、耐磨耗性、強度などの面で他の材料にない優れた特質を有しているが、硬くて脆い性質から金属のように自由自在に変形、加工して複雑な形状の製品を作ることは不可能であった。しかしながら、最近のセラミックスの超塑性現象の発見はこの常識を覆した。
 超塑性とは、ある種の材料を融点よりもかなり低い温度で力を加えると、基本的特性を損なうことなくチューインガムのように伸びる性質のことである。本共同研究ではセラミックスの超塑性現象を原子レベルで探究し、解明することを目指す。
 この研究により、セラミックスの超塑性を支配する粒界の挙動に関する理解が深まり、その成果は、超塑性現象のみにとどまらずセラミック材料全般に広く適用可能で、セラミック材料技術の大きな発展が見込まれる。

平成6年度発足 国際共同研究「セラミックス可塑性」の概要

研究主題「セラミックス超塑性」の構想

国際共同研究事業の概要

国際共同研究の現状

(*) 問い合わせ先
新技術事業団 国際交流促進室 埼玉県川口市本町4丁目1番8号
(電話)048-226-5635 (担当)角地、長島


This page updated on May 14, 1999

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