本事業は、社会・経済の変革につながる科学技術イノベーションを誘起するシステムの一環として、日本が直面する重要な課題の達成に向けた基礎研究を推進し、科学技術イノベーションを生み出す創造的な新技術を創出することを目的としています。
国の科学技術政策や社会的・経済的ニーズを踏まえ、社会的インパクトの大きい目標(戦略目標)を国(文部科学省)が設定し、そのもとにJSTが推進すべき研究領域と、研究領域の責任者である研究総括を定めます。研究総括は、戦略目標の達成へ向けて科学技術イノベーションを生み出す革新的技術シーズの創出を目指した課題達成型基礎研究を推進します。
本事業のうち、「CREST」と「さきがけ」では、研究総括が研究領域をバーチャル・ネットワーク型研究所として運営します。研究領域ごとに研究提案を募集し、研究総括が領域アドバイザーなどの協力を得ながら選考します。研究領域のもとで、選定された研究代表者が研究チームを編成し(CREST)、または研究者が個人で(さきがけ)、研究を推進します。
研究タイプ | 1年あたりの研究費 | 研究期間内の研究費総額 | 研究期間 | 構成人数 | |
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CREST | (種別Ⅰ) 3千万円~6千万円程度/年 |
1.5~3億円未満注1) | 5年以内 | 数名~20名 程度 |
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(種別Ⅱ) 6千万円~1億円程度/年 |
3~5億円程度注1) | ||||
さきがけ | 通常型 | 1千万円程度/年 | 総額4千万円以下 | 3年注3) | 1名 |
大挑戦型注2) | 研究開始時は、通常型と同様であるが、研究進捗によっては研究期間の延長(総期間で最長5年まで)や、研究費の増額(総額で2倍程度まで)を行う場合がある。 |
平成24年度に研究提案を募集する研究領域と募集期間は、以下の通りです。
なお、「CREST」と「さきがけ」の両方に応募することはできません。
募集期間:平成24年3月22日(木)~5月15日(火)正午
戦略目標 | 研究領域とその概要 | 研究総括 | 研究領域 発足年度 |
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再生可能エネルギーをはじめとした多様なエネルギーの需給の最適化を可能とする、分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論、数理モデル及び基盤技術の創出 | 『分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術の創出と融合展開』 【概要】 再生可能エネルギーをはじめとした多様なエネルギー源とさまざまな利用者をつなぐエネルギー管理システムにおいて、エネルギー需給を最適制御するための理論、数理モデルおよび基盤技術の創出を目指します。 |
藤田 政之 (東京工業大学 大学院理工学研究科 教授) |
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先制医療や個々人にとって最適な診断・治療法の実現に向けた生体における動的恒常性の維持・変容機構の統合的解明と複雑な生体反応を理解・制御するための技術の創出 | 『生体恒常性維持・変容・破綻機構のネットワーク的理解に基づく最適医療実現のための技術創出』 【概要】 個体の生から死に至る過程を、神経、免疫、内分泌、循環などの高次ネットワークによる動的な恒常性維持機構からとらえ、生活習慣病をはじめとする多くの疾患を「動的恒常性からの逸脱あるいは破綻」として理解し、これを未然に察知し予測的に制御する技術の開発を目指します。 |
永井 良三 (東京大学 大学院医学系研究科 教授) |
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多様な疾病の新治療・予防法開発、食品安全性向上、環境改善等の産業利用に資する次世代構造生命科学による生命反応・相互作用分子機構の解明と予測をする技術の創出 | 『ライフサイエンスの革新を目指した構造生命科学と先端的基盤技術』 【概要】 最先端の構造解析手法をシームレスにつなげ、原子レベルから細胞・組織レベルまでの階層構造ダイナミクスの解明と予測をするための普遍的原理を導出し、ライフサイエンスの革新につながる「構造生命科学」と先端基盤技術の創出を目指します。 |
田中 啓二 (財団法人 東京都医学総合研究所 所長) |
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環境・エネルギー材料や電子材料、健康・医療用材料に革新をもたらす分子の自在設計『分子技術』の構築 | 『新機能創出を目指した分子技術の構築』 【概要】 革新的かつ精密でオンリー・ワンの新物質・新材料・新デバイス・新プロセスの創出につながる分子技術を構築し、将来を見据えた社会ニーズと分子技術との間をシームレスに結び付けることを目指します。 |
山本 尚 (シカゴ大学 教授/中部大学 分子性触媒研究センター センター長・学長付教授) |
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エネルギー利用の飛躍的な高効率化実現のための相界面現象の解明や高機能界面創成等の基盤技術の創出 | 『エネルギー高効率利用のための相界面科学』 【概要】 豊かな持続性社会の実現に向けて、エネルギー利用の飛躍的な高効率化を実現するため、エネルギー変換・輸送に関わる相界面現象の解明や高機能相界面の創成などの基盤的科学技術の創出を目指します。 |
笠木 伸英 (東京大学 大学院工学系研究科 教授) 橋本 和仁(副研究総括) (東京大学 大学院工学系研究科 教授) |
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二酸化炭素の効率的資源化の実現のための植物光合成機能やバイオマスの利活用技術等の基盤技術の創出 | 『二酸化炭素資源化を目指した植物の物質生産力強化と生産物活用のための基盤技術の創出(※)』 【概要】 植物の光合成能力の増強を図るとともに、光合成産物としての各種のバイオマスを活用することによって、二酸化炭素を資源として利活用するための基盤技術の創出を目指します。 |
磯貝 彰 (奈良先端科学技術大学院大学 学長) |
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海洋資源等の持続可能な利用に必要な海洋生物多様性の保全・再生のための高効率な海洋生態系の把握やモデルを用いた海洋生物の変動予測等に向けた基盤技術の創出 | 『海洋生物多様性および生態系の保全・再生に資する基盤技術の創出』 【概要】 海洋の生物多様性および生態系を把握するための先進的な計測技術と将来予測に資するモデルの研究開発を行い、これらを保全・再生するために必要な基盤技術を創出することを目指します。 |
小池 勲夫 (琉球大学 監事) |
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疾患の予防・診断・治療や再生医療の実現等に向けたエピゲノム比較による疾患解析や幹細胞の分化機構の解明等の基盤技術の創出 | 『エピゲノム研究に基づく診断・治療へ向けた新技術の創出』 【概要】 細胞のエピゲノム状態を解析し、これと生命現象との関連性を明らかにすることにより、健康状態の維持・向上や疾患の予防・診断・治療法に資する、エピゲノム解析に基づく新原理の発見と医療基盤技術の構築を目指します。 |
山本 雅之 (東北大学 大学院医学系研究科 研究科長・教授) 牛島 俊和(副研究総括) (国立がん研究センター 研究所 上席副所長・分野長) |
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生命現象の統合的理解や安全で有効性の高い治療の実現等に向けたin silico/in vitro での細胞動態の再現化による細胞と細胞集団を自在に操る技術体系の創出 | 『生命動態の理解と制御のための基盤技術の創出』 【概要】 近年急速に発展した高速・高分解能の計測・分析技術や数学、物理学、工学、情報・計算科学などを含む先端科学を生命科学と融合し、従来のアプローチでは踏み込めなかった動的かつ複雑な生命現象の作動原理を解明し、これらの研究を基盤として生命現象を制御する技術の創出を目指します。 |
山本 雅 (東京大学 医科学研究所 教授) |
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炎症の慢性化機構の解明に基づく、がん・動脈硬化性疾患・自己免疫疾患等の予防・診断・治療等の医療基盤技術の創出 | 『炎症の慢性化機構の解明と制御に向けた基盤技術の創出』 【概要】 炎症が慢性化する機構を明らかにし、慢性炎症を早期に検出、制御、消退させ、修復する基盤技術の創出を目指します。 |
宮坂 昌之 (大阪大学 大学院医学系研究科 教授) |
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メニーコアをはじめとした超並列計算環境に必要となるシステム制御等のための基盤的ソフトウェア技術の創出 | 『ポストペタスケール高性能計算に資するシステムソフトウェア技術の創出』 【概要】 次々世代(次世代スーパーコンピュータ「京」の次の世代)あるいはそれ以降のスーパーコンピューティングに資する、システムソフトウェアやアプリケーション開発環境などの基盤技術の創出を目指します。 |
米澤 明憲 (理化学研究所 計算科学研究機構 副機構長) |
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レアメタルフリー材料の実用化及び超高保磁力・超高靱性等の新規目的機能を目指した原子配列制御等のナノスケール物質構造制御技術による物質・材料の革新的機能の創出 | 『元素戦略を基軸とする物質・材料の革新的機能の創出』 【概要】 持続可能な社会の構築のために解決すべき資源・エネルギー・環境問題に物質科学・物性科学の観点から取り組み、既存の延長線上にない物質・材料の革新的機能の創出を目指します。 |
玉尾 皓平 (理化学研究所 基幹研究所 所長/グリーン未来物質創成研究領域 領域長) |
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水生・海洋藻類等による石油代替等のバイオエネルギー創成及びエネルギー生産効率向上のためのゲノム解析技術・機能改変技術等を用いた成長速度制御や代謝経路構築等の基盤技術の創出 | 『藻類・水圏微生物の機能解明と制御によるバイオエネルギー創成のための基盤技術の創出※』 【概要】 近年急速に発展したゲノミクス・プロテオミクス・メタボロミクス・細胞解析技術などをはじめとする先端科学を活用し、藻類・水圏微生物のポテンシャルを活かしたバイオエネルギー創成のための革新的な基盤技術の創出を目指します。 |
松永 是 (東京農工大学 学長) |
※研究領域「二酸化炭素の効率的資源化の実現のための植物光合成機能やバイオマスの利活用技術等の基盤技術の創出」および研究領域「藻類・水圏微生物の機能解明と制御によるバイオエネルギー創成のための基盤技術の創出」では「CREST」と「さきがけ」の両方の研究提案を募集します。「CREST」と「さきがけ」で、研究提案の募集締切日が異なりますので、ご注意ください。
第2期募集期間:平成24年3月22日(木)~5月9日(水)正午
戦略目標 | 研究領域とその概要 | 研究総括 | 研究領域 発足年度 |
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先制医療や個々人にとって最適な診断・治療法の実現に向けた生体における動的恒常性の維持・変容機構の統合的解明と複雑な生体反応を理解・制御するための技術の創出 | 『生体における動的恒常性維持・変容機構の解明と制御』 【概要】 生体を1つの恒常性維持機構としてとらえ、その維持機構の時間的変化や破綻機構を解明するとともに、多臓器間ネットワークを体系的にとらえ、生命体を統合的に理解することにより、対症療法でない、診断・治療法の開発や年齢・ライフステージに応じた最適な医療の実現を目指します。 |
春日 雅人 (国立国際医療研究センター 研究所 研究所長) |
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多様な疾病の新治療・予防法開発、食品安全性向上、環境改善等の産業利用に資する次世代構造生命科学による生命反応・相互作用分子機構の解明と予測をする技術の創出 | 『ライフサイエンスの革新を目指した構造生命科学と先端的基盤技術』 【概要】 最先端の構造解析手法をシームレスにつなげ、原子レベルから細胞・組織レベルまでの階層構造ダイナミクスの解明と予測をするための普遍的原理を導出し、ライフサイエンスの革新に繋がる「構造生命科学」と先端基盤技術の創出を目指します。 |
若槻 壮市 (高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 副所長) |
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環境・エネルギー材料や電子材料、健康・医療用材料に革新をもたらす分子の自在設計『分子技術』の構築 | 『分子技術と新機能創出』 【概要】 分子を基盤とする新材料・新デバイス・新プロセスなどの創出のため、分子の働き・振舞いを自在に制御する「分子技術」を開拓・確立し、分子材料に関する日本の学問と産業力のさらなる発展と新たな展開を強力に推進すること、さらに社会の持続的発展に貢献することを目指します。 |
加藤 隆史 (東京大学 大学院工学系研究科 教授) |
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エネルギー利用の飛躍的な高効率化実現のための相界面現象の解明や高機能界面創成等の基盤技術の創出 | 『エネルギー高効率利用と相界面』 【概要】 豊かな持続性社会の実現に向けて、エネルギー利用の飛躍的な高効率化を実現するため、エネルギー変換・輸送に関わる相界面現象の解明や高機能相界面の創成などの基盤的科学技術の創出を目指します。 |
橋本 和仁 (東京大学 大学院工学系研究科 教授) 笠木 伸英(副研究総括) (東京大学 大学院工学系研究科 教授) |
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二酸化炭素の効率的資源化の実現のための植物光合成機能やバイオマスの利活用技術等の基盤技術の創出 | 『二酸化炭素資源化を目指した植物の物質生産力強化と生産物活用のための基盤技術の創出※』 【概要】 CRESTと共通。 |
磯貝 彰 (奈良先端科学技術大学院大学 学長) |
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生命現象の統合的理解や安全で有効性の高い治療の実現等に向けたin silico/in vitroでの細胞動態の再現化による細胞と細胞集団を自在に操る技術体系の創出 | 『細胞機能の構成的な理解と制御』 【概要】 細胞機能の再構成・設計と制御を試みることを通じて生命の本質に迫ろうとする研究を対象とし、生命システムの理解や広範な応用をもたらすコンセプトや基盤技術の創出を目指します。 |
上田 泰己 (理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター プロジェクトリーダー) |
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炎症の慢性化機構の解明に基づく、がん・動脈硬化性疾患・自己免疫疾患等の予防・診断・治療等の医療基盤技術の創出 | 『炎症の慢性化機構の解明と制御』 【概要】 炎症の慢性化とさまざまな疾患や臓器不全との関連性が示唆されていることに着目し、炎症の慢性化機構の解明を通して、関連する疾患や臓器不全の予防、治療、創薬などにつながる新たな医療基盤の創出を目指します。 |
高津 聖志 (富山県薬事研究所 所長) |
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レアメタルフリー材料の実用化及び超高保磁力・超高靱性等の新規目的機能を目指した原子配列制御等のナノスケール物質構造制御技術による物質・材料の革新的機能の創出 | 『新物質科学と元素戦略』 【概要】 資源、環境、エネルギー問題などを解決するグリーン・イノベーションに資するべく、ありふれた元素を駆使した革新的な機能物質や材料の創成と計算科学や先端計測に立脚した新しい物質・材料科学の確立を目指します。 |
細野 秀雄 (東京工業大学 フロンティア研究センター/応用セラミックス研究所 教授) |
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水生・海洋藻類等による石油代替等のバイオエネルギー創成及びエネルギー生産効率向上のためのゲノム解析技術・機能改変技術等を用いた成長速度制御や代謝経路構築等の基盤技術の創出 | 『藻類・水圏微生物の機能解明と制御によるバイオエネルギー創成のための基盤技術の創出※』 【概要】 CRESTと共通。 |
松永 是 (東京農工大学 学長) |
※研究領域「二酸化炭素の効率的資源化の実現のための植物光合成機能やバイオマスの利活用技術等の基盤技術の創出」および研究領域「藻類・水圏微生物の機能解明と制御によるバイオエネルギー創成のための基盤技術の創出」では「CREST」と「さきがけ」の両方の研究提案を募集します。「CREST」と「さきがけ」で、研究提案の募集締切日が異なりますので、ご注意ください。
平成24年度の応募は「府省共通研究開発管理システム(e-Rad)」により受け付けます。
府省共通研究開発管理システム(e-Rad)ポータルサイトURL:http://www.e-rad.go.jp/
科学技術振興機構 イノベーション推進本部 研究領域総合運営部・研究推進部
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