JSTトッププレス一覧科学技術振興機構報 第549号 > 資料1
資料1

先端計測分析技術・機器開発事業 新規採択開発課題一覧

要素技術プログラム:19件

【一般領域】:13件

  開発課題名 チームリーダー
氏名・所属機関・役職
開発概要 参画機関
SPECT 用分子イメージングプローブの開発 【チームリーダー】
荒野 泰
千葉大学
大学院薬学研究院
教授
 生きたままの生体の機能を画像で捉える分子イメージングは、病態の解明や高度な画像診断、治療法の決定、新薬開発の迅速化と効率化に大きく貢献します。本課題では、汎用性に優れたSPECTによる分子イメージングの推進を目的に、1価の配位子とテクネチウム-99m(99mTc)との混合配位子錯体の形成により、標的分子への高い結合親和性を有する多価の99mTc 標識プローブを与える基盤技術を構築します。  
難易度の高いタンパク質試料の調製と標識技術の開発 【チームリーダー】
大木 進野
北陸先端科学技術大学院大学
ナノマテリアルテクノロジーセンター
准教授
 ジスルフィド結合を持つタンパク質、リン酸化などや翻訳後修飾を受けたタンパク質、膜タンパク質など、従来法では調製が難しいタンパク質試料を簡便に大量調製する汎用技術を確立します。目的タンパク質の発現には、ウィルスをコードする遺伝子と植物細胞を利用します。 石川県立大学
分子キラリティー顕微鏡の開発 【チームリーダー】
河合 壯
奈良先端科学技術大学院大学
物質創成科学研究科
教授
 局所領域の分子のキラリティーを検出、画像化する、顕微蛍光計測技術を提供します。蛍光顕微鏡の特性を生かして細胞や生組織など光学的に不均質な試料についても高感度に分子のキラリティーを検出、可視化することでタンパク分子のin vivo構造解析など基礎理化学研究に画期的な計測手段を提供します。さらには診断、検査などの応用計測技術への展開を目指します。  
ナノスケール高周波磁場検出・磁気力顕微鏡 【チームリーダー】
齊藤 準
秋田大学
工学資源学部
教授
 高密度磁気記録媒体などの微細磁化状態の評価に現在広く用いられている磁気力顕微鏡をベースとして、新たに見出した交流磁場印加により磁性探針に発生する探針振動の周波数変調現象を利用したナノスケール高周波磁場検出・磁気力顕微鏡を開発します。目標スペックは空間分解能が10nm、最大検出周波数が数MHzです。開発する顕微鏡は高密度化・高周波化が進む次世代高度情報デバイスなどの研究開発に有用なツールとなります。 秋田県産業技術総合研究センター
半導体バイオセンシング技術による1チップゲノム解析 【チームリーダー】
坂田 利弥
東京大学
大学院工学系研究科
講師
 半導体技術に基づく小型化・集積化電界効果DNAチップを作製することにより超並列DNA シーケンシングを実施し1チップゲノム解析を実現します。その実現により、主に研究現場では、増加するゲノム解析生物の網羅的DNAシーケンシングのみならず疾病などの個人差に関わる一塩基多型(SNP)解析の高スループット化が飛躍的に促進され、さらに、小型・簡便な遺伝子機能解析システムの構築を目指します。  
軟X線多層膜鏡の1Å精度波面補正技術の開発 【チームリーダー】
津留 俊英
東北大学
多元物質科学研究所
助教
 軟X線を光源とする生体顕微鏡では、軟X線の機能性から生きた細胞の内部を高分解能で元素コントラスト観察できます。しかし、現状では、結像鏡用の超研磨基板の形状精度限界1nmが結像性能を大幅に劣化させています。本開発では、軟X線の強め合いの干渉を利用した多層膜鏡で満たすべき形状誤差0.1nmを、独自に考案した多層膜表面デジタルミリング除去法で物理光学的に反射波面を補正する方法を開発し、軟X線用の回折限界結像鏡を実現します。  
ナノ構造制御LaB6次世代電界放射電子銃の開発 【チームリーダー】
唐 捷
(独)物質・材料研究機構
材料ラボ 一次元ナノ材料グループ
グループリーダー
 これまで、電界放射特性のよいLaB6 のナノワイヤー(数10nm径)などのナノ構造化に初めて成功し、ナノ構造LaB6は電子源として従来にない高輝度、大電流密度、長時間安定性などの特性をもつことを明らかにしました。本課題では、LaB6をナノ構造制御により、冷電界放射点電子源としての使用可能とし、最適化し、このことにより、1nmの空間分解能をもつ次世代高輝度・高分解能電子銃を開発します。この電子銃開発により、電子顕微鏡などの電子銃を使用する計測・分析機器の性能は飛躍的に向上します。  
ICP-MSとレーザを融合させた極微量同位体分析装置の開発 【チームリーダー】
長谷川 秀一
東京大学
大学院工学系研究科
准教授
 広く分析に利用されている誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)を前段階イオン源として用いて、選別されたイオンをイオントラップに捕獲します。さらに近年多分野へ展開を遂げているレーザ冷却技術と融合させることにより同位体レベルでの極微量検出に適用するとともに、分析手法としての確立を目指します。  
共鳴X線非弾性散乱シミュレーターの開発 【チームリーダー】
林 久史
日本女子大学
理工学部
准教授
 共鳴X線非弾性散乱(RIXS)は、X線吸収微細構造(XAFS)の進化形である「寿命幅による分解能制限のない、化学状態を選別したXAFS(寿命幅フリー・状態選別XAFS)」が特徴です。本開発では、「寿命幅フリー・状態選別XAFS 分光法」の「操作性」を飛躍的に向上させるため、バンド計算の結果からRIXS をシミュレートするプログラムを開発します。  
10 高速電子常磁性共鳴イメージング法の開発 【チームリーダー】
平田 拓
山形大学
大学院理工学研究科
教授
 不対電子を持つ分子(フリーラジカル)を特異的に画像化する電子常磁性共鳴(EPR)イメージング法を、これまでの10倍高速化する要素技術の開発を目指します。均一分布プロジェクション法と高速磁場掃引により、EPRイメージングの高速化を実現します。高速なEPRイメージングを実現すると、短時間で消滅するフリーラジカル分子の生体内での振る舞いを明らかにすることが可能になり、フリーラジカル分子が関与する疾病や生命現象の解明に貢献することができます。 札幌医科大学
11 単一磁束量子信号処理の超小型中性子回折装置 【チームリーダー】
藤巻 朗
名古屋大学
大学院工学研究科
教授
 同位体10B によるMgB2中性子検出器は、従来の電離ガス中性子検出器と比べ応答速度や空間分解能、大きさにおいて3桁優れています。本開発は、この特長を生かし検出器をマトリクス状に配置し、飛行時間法によるエネルギー計測に基づく超小型中性子回折装置を開発し、中性子装置の汎用性を向上させることを目的とします。そのためには、多検出器による高精度飛行時間計測を熱的擾乱がない状態で行うことが不可欠であり、単一磁束量子回路技術を導入して実現します。 大阪府立大学
12 超高効率なタンパク質スクリーニング技術の開発 【チームリーダー】
柳川 弘志
慶應義塾大学
理工学部
教授
 日本発の独自技術であるIn vitro virus法とマイクロ流体チップの技術を組み合わせることにより、従来よりも、はるかに高効率なタンパク質スクリーニングの要素技術を確立します。これにより、将来的には、マイクロ流体チップを搭載した非常に簡便かつ安価な装置で、タンパク質相互作用の大規模な解析や、有用な抗体医薬・ペプチド医薬・人工タンパク質などのスクリーニングを、簡便かつ低コストで実現可能とします。  
13 顕微メスバウア分光装置の空間分解能向上 【チームリーダー】
吉田 豊
静岡理工科大学
理工学部
教授
  走査電子顕微鏡に組込み可能なメスバウア顕微装置の要素技術を開発します。マルチキャピラリーX 線レンズとフレネルゾーンプレートを結合した新しいγ線集光レンズを開発し、すでに開発した2次元位置敏感型メスバウア分光装置「顕微メスバウア分光装置」の空間分解能を50μmから100nm以下まで向上させ、ナノメータスケールの極微細組織を有する新エネルギー素材の評価を可能にします。  

【応用領域】:6件

  開発課題名 チームリーダー
氏名・所属機関・役職
開発概要 参画機関
高度光診断治療に向けた生体組織の光学定数計測技術開発 【チームリーダー】
粟津 邦男
大阪大学
大学院工学研究科
教授
 高度光診断治療を実現するためには生体組織の正確な光学定数を決定する必要があります。このため、本開発では、光学定数算出に必要な透過率・反射率を正確かつ広帯域に測定可能な積分球分光分析技術、透過率・反射率から吸収係数・散乱係数を算出するプログラム、吸収係数・散乱係数を利用して細胞や生体組織の特性を定量評価するプログラムの開発を行います。本技術は光診断治療に定量的な概念を導入し、より安全な光診断治療を実現するための有力な要素技術となります。 大阪大学(医学部付属病院)
光周波数標準用超高品質光キャビティーの開発 【チームリーダー】
櫛引 淳一
東北大学
大学院工学研究科
教授
 次世代光周波数標準を実現するため、その要素技術の一つである超高品質光キャビティーの開発を行います。超音波マイクロスペクトロスコピー技術による線膨張係数(CTE)評価技術を確立し、CTE分布が±5ppb/K以内、ゼロCTE温度が20~25℃となる超低膨張ガラスキャビティー材料を開発します。また、超低損失・高反射率多層膜ミラーを開発します。これらを組み合わせ、フィネスが100万以上の共振器を実現します。 (独)情報通信研究機構
日本航空電子工業(株)
スピン偏極イオン散乱分光 【チームリーダー】
鈴木 拓
(独)物質・材料研究機構
量子ビームセンター
主任研究員
 表面・界面の磁気構造の分析は、スピントロニクス開発などで強く要請されています。しかし、既存の分析法では表面敏感性や元素識別性の欠如により、この分析は困難でしたが、この分析を可能にする新手法として、偏極4He+ビームを用いるイオン散乱分光法(SP-ISS)を開発しました。本開発ではSP-ISSの要素技術である「偏極4He+イオン源」を開発してビームの高偏極化と大電流化とを同時に達成することで、SP-ISSの実用化に必要な測定感度を実現します。  
GEMによる超高感度・大面積ガンマ線イメージセンサー 【チームリーダー】
房安 貴弘
長崎総合科学大学
情報学部
准教授
 現在、硬X線やガンマ線によるイメージングは、反応効率の低さから線源の大型化・強度化が避けられませんが、GEM(Gas Electron Multiplier)の発明により、高感度かつコンパクトなイメージング測定が可能になってきました。本開発では、GEMを用いた超高感度ガンマ線センサーと高密度実装システムLSIとを組み合わせることにより、大面積かつ高精度なイメージングを実現します。ポータブル非破壊検査や陽電子断層撮影(PET)などに使用できます。 東京大学
(独)国立文化財機構東京文化財研究所
サイエナジー(株)
高出力・広帯域波長可変レーザの開発 【チームリーダー】
室 清文
千葉大学
大学院理学研究科
教授
 光ファイバー増幅器励起用に開発された1Wクラスの高出力半導体レーザをベースに、新しい外部共振器構成により、高出力・高コヒーレントで広帯域に波長チューニングが可能な小型レーザ光源を開発します。さらに、光コヒーレンストモグラフィー、蛍光バイオイメージング、高感度分子計測への応用に向け高速掃引技術、波長変換技術を開発します。 オプトエナジー(株)
スピンプローブを用いたESR生体計測技術 【チームリーダー】
山中 千博
大阪大学
大学院理学研究科
准教授
 血液中における糖の代謝が、糖尿病患者とその予備群において健常者に比し異なることを用いて、職場や家庭で簡単に血糖値を測定できる重量15kg以下の携帯用ESR 装置と必要なドラッグシステムを作成します。被験者はスピンラベルした微量な糖を服用し、指を2分間共振器上に置くだけで無侵襲的に測定可能であることから、従来法を凌駕する有用な装置が期待できます。 九州大学
北里大学
(株)キーコム
NPO法人アガペ甲山医学研究所


機器開発プログラム:12件

機器開発プログラム(領域特定型)「【一般領域】非侵襲的バイオ計測・イメージング手法による生体内単一細胞の応答情報計測」:2件

  開発課題名 チームリーダー
氏名・所属機関・役職
開発概要 参画機関
生細胞活性可視化診断用ラマン分光顕微鏡の開発 【チームリーダー】
濵口 宏夫
東京大学
大学院理学系研究科
教授
【サブリーダー】
河戸 孝二
富士フイルム(株)
R&D統括本部 解析技術センター
主任研究員
 単一生細胞の活性を、in vivo、非侵襲、リアルタイムで定量的に計測するためのラマン分光顕微鏡を開発します。細胞の代謝活性を鋭敏に反映することから「生命のラマン分光指標」と名付けた波数1602cm-1のラマンバンドを指標として用い、そのラマンイメージを取得することにより細胞の活性を可視化診断する新しい方法論と装置を開発します。 富士フイルム(株)
大阪大学
サントリー(株)
花王(株)
局所・大局同時並行タイムラプスシステムの開発 【チームリーダー】
峰雪 芳宣
兵庫県立大学
大学院生命理学研究科
教授
【サブリーダー】
馬野 且元
三谷商事(株)
情報システム事業部ビジュアルシステム部大阪営業所
担当課長
 1台の顕微鏡に、1分子イメージング用の光学系と、細胞全体を観察するための光学系を装備し、この2つの光学系を外部から1つのコンピューターで制御することで、対物レンズの交換なしに、高倍率狭視野(細胞局所)での蛍光ラベルした分子の挙動変化と、広視野で細胞全体(大局)の構造変化を同時並行して記録し、細胞の局所で起っている分子の挙動変化と、細胞大局での状態変化との関係を記録、解析できるシステムを構築します。 三谷商事(株)
(株)ニコンインステック

機器開発プログラム(領域特定型)「【一般領域】地球環境問題に関わる環境物質のオンライン多元計測・分析システム」:3件

  開発課題名 チームリーダー
氏名・所属機関・役職
開発概要 参画機関
全方位高精度リアルタイム撮像ライダー装置 【チームリーダー】
佐々木 真人
東京大学
宇宙線研究所
准教授
【サブリーダー】
武山 芸英
(株)ジェネシア

代表取締役
 大気の組成、濃度、相などの高度分布を遠隔測定する装置としてライダーが有用です。しかし、従来のライダーでは光学系の視野の狭さから大気環境の2次元分布測定は困難でありました。本開発では、宇宙線撮像監視用に開発された広角反射光学系と静電収束レンズを併用した超広視野かつ分角精度にて同時高速撮像できる望遠鏡を応用し、大気環境の高速高精度リアルタイム撮像監視を実用化します。 (株)ジェネシア
千葉大学
神奈川大学
実時間型エアロゾル多成分複合分析計の開発 【チームリーダー】
竹川 暢之
東京大学
先端科学技術研究センター
准教授
【サブリーダー】
峰岸 裕一郎
富士電機システムズ(株)
電機プラント本部 第三統括部 商品開発部
部長
 大気エアロゾルは気候変動や大気汚染に重大な影響を与えます。これらの環境問題の解明に本質的に重要なパラメータ (粒径別化学組成、混合状態、光学特性など) を多角的・定量的に高速分析するために、レーザー・真空技術を駆使した複合分析計を開発します。本技術は、クリーンルーム・製造環境の粒子分析などにも応用可能であると期待されます。 富士電機システムズ(株)
(独)海洋研究開発機構
東京大学
CO2 濃度と風・気温の鉛直分布同時測定ライダーの開発 【チームリーダー】
長澤 親生
首都大学東京
大学院システムデザイン研究科
教授
【サブリーダー】
塚本 誠
英弘精機(株)
気象・環境・新エネルギー計測事業部新規プロジェクト室
室長
 大気中の二酸化炭素(CO2)は最も重要な温暖化気体であり、地球温暖化の進行を推定し、その対策を考える上で、その分布と時間変化の実態を十分に把握することが重要です。このためには、大気中のCO2濃度の空間分布を高頻度・広域・高精度で測定する必要がありますが、直接的な測定については、現状では地上観測がほとんどであり、高度分布の測定が極めて不足しています。レーザー光を用いた能動的な観測手法であるライダーは、地上からの遠隔測定で大気中の微量成分や気象要素の鉛直分布を測定することが可能です。本開発では、地球温暖化予測研究を推進するため、これまで実現が困難であったCO2濃度、風向・風速、気温の鉛直分布を同時に観測可能なライダー技術の開発を行います。 英弘精機(株)
気象庁気象研究所

機器開発プログラム(領域特定型)「【応用領域】機能材料・デバイスのマイクロからナノレベルに至る構造と組成・状態のシームレス分析計測」:1件

  開発課題名 チームリーダー
氏名・所属機関・役職
開発概要 参画機関
生体内反応の定量化をめざしたオプトQCM 装置の開発 【チームリーダー】
岡畑 惠雄
東京工業大学
大学院生命理工学研究科
教授
【サブリーダー】
伊藤 敦
(株)アルバック
技術開発部
部長
 細胞表層での認識、細胞内での転写・翻訳などのさまざまな生体内反応を光反射型水晶発振子マイクロバランス(オプトQCM)法を用いて定量的に解析し、医療現場、創薬産業、食品産業などで活用できるバイオ計測装置を開発します。オプトQCM は、QCM 金基板表面の反射率測定(ΔR)から吸着物質の質量を、ネットワークアナライザ駆動型QCM の振動数変化(ΔF)から吸着物質の水和量変化を、エネルギー散逸値変化(ΔD)から粘弾性(コンフォメーション)変化を同時に検出できる装置です。本方法を利用すれば、多くの分子が時空間的に関与する複雑な生体内反応を質量変化やコンフォメーション変化として高感度に定量化でき、医療現場や創薬産業、食品産業などで広範囲に活用できます。 (株)アルバック

機器開発プログラム(領域特定型)「【応用領域】知覚(視覚)機能を考慮した材料および製品の性状・品質評価計測」:1件

  開発課題名 チームリーダー
氏名・所属機関・役職
開発概要 参画機関
高圧型定圧吸着量測定装置 【チームリーダー】
仲井 和之
日本ベル(株)
開発部
取締役開発部部長
【サブリーダー】
飯山 拓
信州大学
理学部
准教授
 高圧定圧吸着量測定装置を開発します。吸着等圧線は実プロセスでは重要であるがこれまで分析装置は市販化されていません。本装置により水素貯蔵において高精度な吸着等圧線が測定可能となり、温度を変化させ吸着量がどのように変化するかが測定可能となります。また水素貯蔵材料の吸放出速度や従来のPCT曲線の測定も可能であり、貯蔵材や吸着剤の評価・分析を簡単かつ精度よく短時間で測定することが可能となります。 信州大学

機器開発プログラム(領域非特定型):5件

  開発課題名 チームリーダー
氏名・所属機関・役職
開発概要 参画機関
低価格脳機能異常部位表示装置の開発 【チームリーダー】
小杉 幸夫
東京工業大学
大学院総合理工学研究科
教授
【サブリーダー】
武者 利光
(株)脳機能研究所

代表取締役
 頭皮上電位解析から局所的な神経細胞の機能異常を計測する技術を用いて、脳疾患による神経細胞異常を特定し脳表面に表示する機器の開発を行います。この機器は無侵襲(放射線被曝なし)、高感度、簡単な操作で、現行脳画像装置では表示し得ない神経細胞機能異常の識別をネット解析により、画期的な低価格で実現することを目標とします。また小規模医療機関での高度な診断機器の利用を可能にし、高齢化社会の要請に応えることを実現します。 (株)脳機能研究所
超高速テラヘルツ波品質管理センサーの開発 【チームリーダー】
谷 正彦
福井大学
遠赤外領域開発研究センター
教授
【サブリーダー】
西澤 誠治
(株)先端赤外

代表取締役社長、韮崎技術研究所長
 非破壊、非侵襲、非接触での全製品検査は製造現場における積年の課題ですが、これに応える超高速テラヘルツ波品質管理用センサー(多チャンネル)を開発します。本開発では、製薬会社と連携して、インラインでの異種薬剤・異物混入検出のための品質管理センサーを目指し、独自サンプリング技術で超高速化と、2桁以上の高感度化を図ります。その応用分野はテラヘルツ波を透過するさまざまな工業製品に幅広く展開され得ます。 (株)先端赤外
信州大学
タンパク質超高感度質量分析のための次世代微量サンプル導入システム 【チームリーダー】
夏目 徹
(独)産業技術総合研究所
バイオメディシナル情報研究センター
チーム長
【サブリーダー】
吉岡 豊吉
(株)テクニスコ
東京本社
専務取締役
 本事業「要素技術プログラム」の課題において、タンパク質の質量分析のサンプル導入技術を扱い、精密電鋳加工法と無発塵精密ロボット技術を組み合わせることによって、質量分析の感度とS/N 比を飛躍的に向上させることに成功しました。本開発では、この前段階の要素技術をさらに発展させ、次世代微量サンプル導入システムを普及・一般化するための機器開発を行います。 (株)テクニスコ
(独)理化学研究所
日京テクノス(株)
コンパクト3テスラMRI 装置の開発 【チームリーダー】
福山 秀直
京都大学
大学院医学研究科付属・高次脳機能総合研究センター
教授
【サブリーダー】
佐藤 謙一
住友電気工業(株)
材料技術研究開発本部
技師長
 こころと脳をつなぐ研究に特化したMRI装置を開発します。子供から老人まで抵抗感を感じることのない、座位で撮像可能な、非拘束型・静音設計・コンパクトサイズの3テスラMRI 装置の開発を目指します。加えて、輸入供給が不安定な液体ヘリウムに頼らない装置開発を試みます。本装置により、脳研究を通してより深い「こころ」の理解が可能となり、現在社会の抱える多くのこころの問題に対し、解決の糸口を提供しうることが期待されます。 住友電気工業(株)
京都大学(医、理)
(独)物質・材料研究機構
(株)神戸製鋼所
高島製作所(株)
(株)アストロステージ
革新的高感度エンドトキシン測定装置の開発 【チームリーダー】
丸山 征郎
鹿児島大学
大学院医歯学総合研究科
教授
【サブリーダー】
黒川 洋
旭化成クラレメディカル(株)
医療製品開発本部 次世代透析推進部
副部長
 高感度かつ選択的なエンドトキシンの測定は、臨床医学のみならず製薬食品加工業など広い分野で大きな問題ですが、現状は測定法と測定感度に問題があり、その基準値も一定でなく混乱しています。新規原理に基づく、超高感度(従来法の5000倍以上)、かつ簡便な測定法により、測定現場で使用しやすい測定機器の開発を目指し、あらたなLPSの関与する世界を開拓します。 旭化成クラレメディカル(株)
山口大学
東京慈恵会医科大学

プロトタイプ実証・実用化プログラム:10件

  開発課題名 チームリーダー
氏名・所属機関・役職
開発概要 参画機関
二酸化炭素モニタリング用超小型計測装置 【チームリーダー】
植松 彰一
矢崎総業(株)
技術研究所 センシング技術研究部
部長
【サブリーダー】
井上 元
名古屋大学
大学院環境学研究科
教授
 温室効果ガスとして最も重要な二酸化炭素(CO2)の大気中高度分布が計測できると、大気濃度の将来予測に重要な要素であるCO2発生と吸収の評価の精度を飛躍的に向上させ、気候変化予測の精度を高めることが可能となります。その目的に合致した超小型赤外分光式CO2センサーの量産体制化を行います。また気球計測が可能であり、地上においては多数の学校に配置し、CO2地域分布マップを描く環境教育ネットワークを構築できる仕様とします。 名古屋大学
京都大学
北海道大学
高性能バイオセンシングシステムの開発 【チームリーダー】
小熊 哲哉
キッコーマン(株)
研究開発本部研究開発第2部
部長
【サブリーダー】
村上 康文
東京理科大学
ゲノム創薬研究センター構造ゲノム科学部門
部門長、教授
 検出用標識酵素としてビオチン化ルシフェラーゼを用いた新規高性能プロテインアレイシステムを開発中であり、すでにプロトタイプを試作し、国内外の学会などで展示を行ってきました。本開発では、本システムの実用性について感度、精度を中心に検討し極めて優れていることを実証します。さらに本分野での本アレイシステムの実用化、そして最終的に世界基準器とすることを目指します。 東京理科大学
千葉大学
パナソニック四国エレクトロニクス(株)
(株)バイオマトリックス研究所
可搬型汎用全自動マイクロ免疫分析装置の実証・実用化 【チームリーダー】
大橋 俊則
マイクロ化学技研(株)
開発部
特別研究員
【サブリーダー】
馬渡 和真
(財)神奈川科学技術アカデミー
重点研究室マイクロ化学グループ
サブリーダー
 これまでにマイクロ化学チップと熱レンズ検出器を組み込んだ小型マイクロ免疫分析装置の試作機を開発し、実血清検体での微量迅速測定を実証しました。本開発では、本事業「要素技術プログラム」で開発した「モバイル小型熱レンズ検出器」を現試作機に取り入れ、ユーザーとの緊密な連携の上でユーザーニーズを反映させ、さらに小型、高感度で使い勝手の良い安価な実用機を開発します。加えて、アプリケーション開発により汎用性を実証し、信頼性の高い可搬型研究・診断用分析機器として完成させます。 (財)神奈川科学技術アカデミー
東京大学(工、農、医)
神奈川県衛生研究所)
光断層装置「フーリエ光レーダー」高機能臨床型の開発 【チームリーダー】
加藤 千比呂
(株)トーメーコーポレーション
技術部
部長
【サブリーダー】
安野 嘉晃
筑波大学
大学院数理物質科学研究科
助教
 本事業「機器開発プログラム」で開発されたプロトタイプを基に、偏光感受性をもった生体断層画像化エンジン(OCTエンジン)を実用化します。さらに、それらを核とする前眼部光断層装置(前眼部OCT)、患者眼の組織の弁別を可能とする前眼部偏光OCTを実用化します。 筑波大学
群馬大学
福島県立医科大学
東京医科大学
超高感度極微量質量分析システムの実用化 【チームリーダー】
坂口 清志
日本電子(株)
計測検査機器本部
専任部長
【サブリーダー】
石原 盛男
大阪大学
大学院理学研究科
准教授
 コンタミネーションの影響を最小限におさえるために、「サンプル周りの環境を超高真空化するためのシステムの開発」、「空間分解能の向上を目的として、励起用一次イオン光学系に収差補正技術を応用することによってイオンプローブの微細化」、および「質量分析系とレーザー光学系を含めた部分の改良」の3項目を開発課題とし実用化を達成します。本装置は貴重な宇宙試料を世界に類のみない高精度分析可能とするのみならず、半導体等のnm領域の超微量不純物分析にも応用できます。 大阪大学
北海道大学
九州大学
食品衛生検査用非破壊微生物活性計測システム 【チームリーダー】
高橋 克忠
特定非営利活動法人 けいはんな文化学術協会
事務局 同付属微生物計測システム研究所
理事長 同付属微生物計測システム研究所代表
【サブリーダー】
田中 晶善
三重大学
大学院生物資源学研究科
教授
 食品中の微生物挙動を動的な立場で定量的に把握する方法を一般化するために確立した非破壊的立場の微生物活性計測法(特許第1903288号)を基本技術として、食品製造・流通業界ならびに衛生検査を行う試験研究機関などに向けた食品の微生物検査システムを開発することを目的とします。公定法(計数試験法)に欠けている微生物のダイナミックな情報を得るための「計量試験法」を実用化することを目指します。 三重大学
京都府中小企業センター
(株)ダイセン電子工業
アルバック理工(株)
明治乳業(株)
マルチプローブ顕微鏡プローバーシステム 【チームリーダー】
長村 俊彦
(株)ユニソク
研究開発所
所長
【サブリーダー】
長谷川 修司
東京大学
大学院理学系研究科
准教授
 本事業「要素技術プログラム」において開発・発展させてきた超高真空4探針STM(走査トンネル顕微鏡)-SEM(走査電子顕微鏡)装置をさらに高度化し広く普及させるために、その実証機を試作します。また、本装置で核心的要素となる機能性カーボンナノチューブ(CNT)探針について、その大量生産に適するCNT探針直接成長法を確立し、プラズマCVD カーボンナノチューブ成長装置実証機を試作します。また、探針の「その場」作成装置を超高真空4探針STM-SEM 装置と結合させ、探針の酸化劣化を防いで超伝導特性や強磁性特性を維持した探針による多機能計測を実現し、アプリケーション計測の多様化を図ります。 東京大学(理、工、物性)
豊田工業大学
高精度高安定pH計測用イオン液体型参照電極の開発 【チームリーダー】
野村 聡
(株)堀場製作所
開発センター 水質・バイオ開発部
部長
【サブリーダー】
垣内 隆
京都大学
大学院工学研究科
教授
 電位測定による溶液分析で最も重要な要素である参照電極について、現在普及しているKCl拡散方式に代わる、本事業「要素技術プログラム」で開発したイオン液体を用いた画期的な参照電極を開発・実用化します。イオン液体の特性、ゲル化、電極構造などの最適化を行い、高精度かつ実用性の高い参照電極を実用化し、環境計測への適用を図ります。併せて、従来の参照電極微小化の限界を超え、先端バイオ・ナノテク研究にも適用可能な超微小参照電極の実現を目指します。 京都大学
秋田大学
(独)国立環境研究所
(財)日本環境衛生センター
日本ヘルス工業(株)
多人数教育用その場観察 MUST-SEM(Mobile Use See-Through SEM)の開発 【チームリーダー】
橋本 良夫
新日本電工(株)
生産事業部 技術部
部長
【サブリーダー】
井上 雅彦
摂南大学
工学部
教授
 微細加工、ナノ加工の製造現場でのオンマシン評価用チャンバーレス超小型SEM をプロトタイプとして、小学校でも学習利用でき、野外での活用も可能なバッテリー駆動で、無線データ伝送を行い多人数が携帯型端末によって同時に観察できる「多人数教育用その場観察SEM(走査型電子顕微鏡)」を開発します。透明強化樹脂を極力採用したSeeThrough構造にして、理科教育推進を目指します。 摂南大学
大阪産業大学
(株)アプコ
10 極細試料管固体NMRプローブの製品化 【チームリーダー】
樋岡 克哉
日本電子(株)
開発本部第4グループ
グループ長
【サブリーダー】
山内 一夫
東京農工大学
大学院共生科学技術研究院
助教
 固体NMRは構造生物学、材料化学など多くの分野で用いられ極めてきわめて有用ですが、NMRは基本的に感度が低いので多量のサンプルが必要でありました。これを克服するために、本事業「要素技術プログラム」においてマイクロコイルを用いた超微量の固体NMRプローブのプロトタイプ機を製作し、標準試料などを用い高感度化に成功しています。本開発では、このプロトタイプをベースに、広くの測定ニーズに合わせられるように、性能および、耐久性を向上させ販売可能な製品を開発します。 東京農工大学
(株)東レリサーチセンター
University of Illinois at Chicago
合計:41件(「要素技術プログラム」19件、「機器開発プログラム」12件、「プロトタイプ実証・実用化プログラム」10件)