JSTトッププレス一覧科学技術振興機構報 第474号 > <用語解説>

<用語解説>

(注1)サージカルガイド
 歯科インプラントを手術する際にドリルの挿入方向や深さを規定するためのガイド。本開発ではアクリル樹脂で成形したフレームにチタン製のドリルガイドチューブを装着し、安全性を高めた。

(注2)CAD、CAD/CAM
 CADとはComputer Aided Designの略で、コンピューターを用いて設計すること。CAMとはComputer Aided Manufacturingの略で、コンピューター支援によって製造(生産)すること。CAD/CAMとは、設計から製造に至るまでをコンピューターで機械加工する方法。

(注3)アーチファクト
 CT撮影時に口腔内の金属歯冠などによるノイズが放射状に発生し、正常な顎骨や歯冠の画像が歪められ、正確な形状データが得られなくなる。このノイズをアーチファクトという。

(注4)触力覚デバイス
 触覚を仮想実体感により手元で感じられる触力覚デバイス。空中のペンを操って、モニターに映っている立体への接触力を感じながら、立体表面を押したり引いたり削ったりして直感的にモデリング(彫刻)できる。本開発では、3次元CT顎骨像に対し触力覚感知デバイスを用い、触力覚を利用して人工歯根埋め込みに適切な穿孔位置の探索を行うことにより、実際の手術に極めて近いリアルな手術シミュレーションが行える。

(注5)RP法
 Rapid Prototyping法(迅速成形法)。削り出しによらないで、プラスチックや金属などを薄く積層して立体成形する方法。

(注6)フラップ手術、フラップレス手術
 フラップ手術:人工歯根を骨に埋め込む際に歯肉を切開し、骨を露出させた状態でドリリングし、人工歯根を植える。その後、歯肉を縫合する。
 フラップレス手術:歯肉を切開せず、歯肉の上からドリリングし、人工歯根を植える。歯肉を剥離しないため、低侵襲で患者負担が少ない。