プラザ/サテライト | 研究課題名 | 申請者 | 研究 期間 (年) |
研究概要 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
代表研究者 | 共同研究機関 | 共同研究企業 | ||||||
プラザ北海道 | 免疫・癌の個性診断を可能とするレクチン/抗体複合型診断薬の開発 | 札幌医科大学大学院医学研究科分子免疫制御学 | 助教授 | 鳥越 俊彦 | 札幌医科大学 北見工業大学 東京農業大学 |
(株)ホクドー (株)札幌イムノダイアグノスティックラボラトリー (株)カイゲン イーソリューションズ(株) |
3 | 本研究では癌種の網羅的な高信頼性体外診断薬の開発・商品化を目指す。 1.多くの癌を認識できるホルマリン固定組織染色用単クローン抗体(EMR8抗体)を新規体外診断薬として商品化する。 2.1) 様々な癌と免疫抗原に特異性を持ち高精度で診断可能な約20種の単クローン抗体を研究試薬として開発し、先行5抗体については体外診断薬の開発を目指す。 2.2)抗PAP2a (Phosphatidic acid phosphatase type 2A)抗体による組織染色法を用いた膵臓癌等腺癌の診断薬の開発を目指す。 3. 前立腺癌をはじめ網羅的に癌種を高信頼性をもって識別する抗体/レクチン複合型体外診断薬を開発する。 |
プラザ北海道 | スキンケアチップを利用したスフィンゴ脂質、セラミド等の皮膚機能改善への応用 | 北海道大学先端生命科学研究院生命科学院 | 教授・院長 | 五十嵐 靖之 | 北海道大学 理化学研究所 |
花王(株) (株)生物有機化学研究所 (株)スリービー (株)DNAチップ研究所 |
3 | 本研究では独自の高感度研究用チップ技術、および五十嵐研究室が保有する生化学的評価系を駆使し、保有する独自のスフィンゴ脂質ライブラリーから皮膚疾患用医薬品(外用剤)や肌の水分保持に深く関わっているセラミドの生理的機能に基づいた化粧品、機能性食品を創出する。また研究用チップをさらに進化させ、化粧品店店頭での使い勝手の良い高精度なお肌診断装置としてのDNAチップの商品化も目指す。 |
プラザ宮城 | 生体用高機能性チタン合金の組成の最適化と医療器具への応用 | 東北大学金属材料研究所 | 教育研究支援者 | 花田 修治 | 東北大学 | 瑞穂医科工業(株) トミー(株) TDF (株) |
3 | 人工股関節用インプラント材や歯列矯正用アーチワイヤに用いる、ニッケルおよびバナジウムフリーで細胞毒性のない生体用Ti合金に関する研究開発である。 現在、 生体用Ti合金として、Ti-Ni合金、Ti-6Al-4V合金が使われているが、ニッケル、バナジウムはいずれも細胞毒性が指摘されている。申請者らが開発した、元素NiやVを含まないTi-Nb-Sn 合金は、生体材料として特に重要な「超弾性」、「低弾性率・高強度特性」、「耐食性」を同時に実現できる。また塑性加工性、切削性が優れており、容易に複雑形状に成形加工可能であるという特長を持つ。本研究では、適切な合金設計、線材の加工技術、室温での鍛造技術を開発し、医療器具への実用化を行なう。 |
プラザ宮城 | 高速データ書き込み性能を有する超大容量3次元構造不揮発性半導体メモリの開発 | 東北大学電気通信研究所 | 助教授 | 遠藤 哲郎 | 東北大学 | (株)GENUSION | 3 | 近年、情報通信データ量は飛躍的に増大しており、更なる超高速・大容量化が望まれる不揮発性半導体メモリに関する研究開発である。 現在使用されているNAND型フラッシュメモリーでは、更なる大容量データ書き込み時の速度対応が困難である。申請者らが開発した「多段縦型構造トランジスタ技術」と「B4ーHE(Back Bias assisted Band to Band tunneling induced Hot Electron)フラッシュメモリ技術」を融合し、低電力・高速書込み性能を有する三次元大容量半導体不揮発性メモリ技術を開発する。 |
プラザ石川 | 光ライゲーションを用いた高感度遺伝子解析システムの開発 | 北陸先端科学技術大学院大学・マテリアルサイエンス研究科 | 准教授 | 藤本 健造 | 北陸先端科学技術大学院大学 | エスシーワールド(株) | 3 | 光照射することで、正確に対合した時のみターゲット遺伝子を補足するという「酵素を使わない」新しい遺伝子操作法(光ライゲーション)を基盤とした光応答型高感度遺伝子解析システムの実用化を目指す。酵素と違い、光のみで操作できる為、従来手法よりも遥かに高い精度の遺伝子解析能、迅速な操作性を有し、自動化、機械化にも適合したシステムであることが最大の特徴である。 |
プラザ石川 | はんだ付け用低温硬化型導電塗料の開発 | 富山県工業技術センター | センター所長 | 谷野 克巳 | 富山県工業技術センター | マクセル北陸精器(株) | 2 | プリント基板の導体回路形成は銅箔のエッチングが主流であり、その工程は煩雑・複雑となる上、廃液による環境負荷も大きい。一方、低温硬化型導電塗料による方法は、湿式工程を必要としないため経済的であり、廃液による環境汚染の心配もなく、かつ省資源的な方法であるが、はんだ食われが生じるためその使用範囲は限定されている。本育成研究では、鉛フリーはんだ使用時に於いても、はんだ食われを抑制し、良好な濡れ性を示し、かつ、強固なはんだ接合強度を得ることができる、汎用性の高い低温硬化型導電塗料の実用化を目指す。 |
プラザ東海 | 有機-無機ハイブリッド系新規接着剤の開発と鉄道車両への実用化研究 | 三重大学大学院工学研究科 | 教授 | 中村 修平 | 三重大学 信州大学 |
(株)宝建材製作所 ウレタン技研工業(株) |
3 | ポリジメチルシロキサン(PDMS)とテトラエトキシシラン(TEOS)を用いてゾル-ゲル反応により作製される有機-無機ナノハイブリッド材料は、汎用耐熱性高分子材料を超える耐熱性と柔らかさを有する。 本研究では、使用環境の厳しい鉄道車両床材及び屋根材への実用化を目指すために、従来のイオン性触媒と異なる結合交換機構を利用した非イオン性触媒を世界で初めて適用する。この非イオン性触媒を用いて、有機-無機ナノハイブリッドの優れた特性を損なうことなく、高い熱衝撃性、接着性を有する新材料の事業化を目指す。 |
プラザ東海 | 高密度プラズマ処理によるプラスチック界面密着技術の実用化研究 | 名古屋大学大学院工学研究科 | 教授 | 菅井 秀郎 | 名古屋大学 | 東海ゴム工業(株) 北川工業(株) 東洋紡績(株) |
3 | プラスチックの表面改質には従来からRF プラズマが使われてきたが、効果が乏しい上に、損傷・不純物汚染・大型設備等の問題がある。本研究では、最近大学で開発された三次元・大面積対応型のマイクロ波プラズマを使い、IT用フィルムや自動車用配管における密着性・ガスバリア性・生産性を、従来に比べて一桁以上改善する技術の実用化をはかり、国内産業の成長に貢献する。 |
プラザ京都 | ダンパー型ケーブルの開発と建築構造物に適用した場合の耐震設計法の確立 | 京都大学大学院工学研究科建築学専攻 | 教授 | 渡邉 史夫 | 京都大学 京都工芸繊維大学 |
住友電工スチールワイヤー(株) | 3 | 超高強度鋼素線と低降伏点鋼素線を組合わせて、耐震要素として有効活用できるダンパー型ケーブルを開発する。並行して、本ケーブルを建築構造物に適用した場合の耐震設計法を確立する。新築建物の耐震部材としての事業化のみならず、既存の建物の耐震補強材としての事業化も目指す。 |
プラザ京都 | ペプチド性新興・再興ウイルス膜融合阻害剤の大量生産法の確立と創薬展開 | 京都大学大学院薬学研究科創薬科学専攻 | 教授 | 藤井 信孝 | 京都大学 | 月桂冠(株) | 3 | 宿主細胞への感染における膜融合プロセスを阻害することにより抗ウイルス活性を示す生物活性ペプチドの酵母・麹菌等微生物を利用した大量生産法を開発する。本製造法を応用して、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、FIV(ネコ免疫不全ウイルス)等新興・再興ウイルスのペプチド性膜融合阻害剤の開発へと展開する。 |
プラザ大阪 | 人体・環境への調和を目指した高強度・快削性黄銅合金の開発 | 大阪大学接合科学研究所 | 教授 | 近藤 勝義 | 大阪大学 | サンエツ金属(株) | 3 | 銅-亜鉛合金(黄銅)は、自動車・家電・水栓部品の他、最近は電子・光学分野など幅広く使用されている。本研究では、電子・光学部品への適用を目指し、『世界初』の有害物質を一切含まない、高強度と快削性を両立させた、環境順応型の新規黄銅合金を開発する。 |
プラザ大阪 | 高空間分解能蛍光X線分析装置の開発 | 大阪市立大学大学院工学研究科 | 助教授 | 辻 幸一 | 大阪市立大学 | (株)堀場製作所 | 3 | 従来蛍光X線分析においては 空間分解能は低く、生物学的応用に必要な微小な化学情報の分析を行うことは困難であった。本研究においては 「ポリキャピラリーX線レンズ」と「シングルキャピラリーX線レンズ」のそれぞれの特長を生かして複合化した、「複合X線レンズ」を開発して、高空間分解能で、実用的な感度を持った元素の空間的分布測定の可能な蛍光X線分析装置を研究開発する。これにより、半導体デバイスの異物詳細解析や、生物試料の元素の微小空間分析など、大気中、液体中、固液界面などでの十数ミクロン程度の空間分解能を持った化学分析分布の測定が可能となる。 |
プラザ広島 | 間葉系幹細胞(MSC)の安全性判定法とそれを用いた細胞治療法の事業化 | 広島大学大学院医歯薬学総合研究科探索医科学講座 | 教授 | 加藤 幸夫 | 広島大学 帝京大学 |
(株)ツーセル (株)ビー・エム・エル 電気化学工業(株) デンカ生研(株) |
3 | 間葉系幹細胞(MSC)は骨髄から容易に分離することができ、しかも骨、軟骨、歯周組織の細胞などに分化することができる。したがって関節炎、顎骨造成、歯周病、骨欠損、心臓病などに対するMSC移植による再生医療が既に実施されている。しかし移植用MSCの安全性を判定する方法は確立されていないので、MSCを用いた再生医療の事業化には至っていない。そこで本研究では、MSCの特異的分子マーカーなどを用いて移植用細胞の同一性、純度、分化能、炎症リスク、癌化リスクを判定する方法を確立する。また、低コストの無血清培地と超増幅法による高品質MSCの培養法と細胞治療法を開発する。 |
プラザ広島 | 伸び切り鎖ナノ結晶体による超高性能汎用高分子材料の開発 | 広島大学大学院総合科学研究科 | 教授 | 彦坂 正道 | 広島大学 | サンアロマー(株) | 3 | 我々はポリプロピレンなどの汎用高分子を、ある臨界以上の「ひずみ速度場」で融液から結晶化させることにより、高分子鎖が引き伸ばされた高結晶化度の「伸び切り鎖ナノ結晶体」に出来ることを発見した。本研究では「超臨界ひずみ速度場結晶化」のメカニズムを解明し、その原理を応用して「超高性能汎用高分子材料」を創製し産業化する。超高性能汎用高分子材料は金属なみの高機械的特性と高透明性を示すことが期待されるので、金属やエンジニヤリングプラスチック等を代替出来る。よって各種工業用・民生用製品の軽量化とモノマーリサイクル等による省エネルギー、省資源、CO2抑制などが実現出来、持続的社会実現という世界的課題に答えられる。 |
プラザ広島 | 染色体不安定性に起因する老化関連疾患のリスク診断キット・装置の開発 | 広島大学大学院医歯薬学総合研究科細胞分子生物学研究室 | 教授 | 田原 栄俊 | 広島大学 | 富士レビオ(株) | 3 | 染色体の最末端部分に存在するわずかな一本鎖DNA部分のテロメアG-tailの長さを簡易に測定する方法として、高い化学発光性をもつアクリジニウムエステルで標識したオリゴヌクレオチドプローブを使用する新たな簡便かつ高感度なテロメアG-tailハイブリダイゼーション・プロテクション法を開発した。種々の老化疾患、放射線やがんなどの染色体異常の疾患が発病するリスクを、この手法によるテロメアG-tail長測定でリスク評価、診断できる検査キット・装置を開発する。この成果は、新規の老化関連疾患リスク評価の診断基準となる測定法、老化関連疾患リスク要因の診断、テロメアG-tailを標的にした短期間でがん細胞を死滅させる新規抗ガン剤の開発への用途が期待される。 |
プラザ福岡 | 加齢黄斑変性および糖尿病網膜症の新規治療薬の開発研究 | 九州大学大学院医学研究院眼科学分野 | 教授 | 石橋 達朗 | 九州大学 | アキュメンバイオファーマ(株) | 3 | 加齢黄斑変性(AMD)は黄斑部に障害が生じて視野の中心部が見えなくなる疾病で、近年、国内外で光線力学療法と経瞳孔的温熱療法及び新規薬理物質(VEGF抑制機序)による治療が開発されているが視力改善効果は満足出来ているものではない。 本研究ではこの根本的治療となり得る物質を見出し、新規治療薬と実用化を目指して研究開発を行う計画である。 |
プラザ福岡 | バイオラピッドプロトタイピングシステムの開発 | 九州大学病院整形外科 | 医員 | 中山 功一 | 九州大学 | (株)アステック メカトラックス(株) |
3 | 近年新たな治療法として注目されている自己組織を立体的に再生する医療において、細胞の骨組みとなる人工材料を必要としない再生医療方法の実用化を目指して研究する計画である。 その研究方法としては、細胞同士が自然に凝集して形成されるスフェロイドを任意の形状の鋳型に大量に流し込む方法を用いるが、手作業における汚染や患者取り違えといったクロスコンタミネーションなどの安全性の問題や作業時間の短縮化等の課題を解決することが重要であり、その解決方法として細胞構造体の任意形状自動生成システムを開発する。 |
サテライト岩手 | インフルエンザワクチン産生に適した3D 高密度細胞培養法の研究 | 岩手医科大学医学部 | 教授 | 佐藤 成大 | 岩手医科大学 | (株)エーシーバイオテクノロジーズ フューテック(株) |
3 | インフルエンザウイルスの蔓延を防止するために必要なインフルエンザワクチンを、迅速に、安定的に、かつ安価に供給することができる三次元(3D)高密度細胞培養技術を開発する。この目的に適した新規MDCK 細胞株は「プロテアーゼを用いた浮遊培養による細胞株の選別技術(特願2005-51387)」により得られている。本技術は、孵化鶏卵法や浮遊培養法などの類似技術に比し安価であり、製造過程が迅速で、安定である点において優れている。MDCK 細胞の培養に不織布による3D 高密度培養法を用いることで、高密度無血清培養で3ヶ月程度の長期維持培養が可能であり、予め十分量のワクチン産生用細胞を準備しておき、必要な時に、必要な量を製造できる。このワクチンの画期的な製造法に新規性がある。孵化鶏卵法で6ヶ月かかる製造期間を1ヶ月程度に短縮でき、従来の市場価格4000円/人を四分の一以下にコストダウンできる。 |
サテライト岩手 | プリンタブル有機TFTのための有機薄膜結晶制御技術の開発 | 岩手大学大学院工学研究科 | 助教授 | 吉本 則之 | 岩手大学 | アルプス電気(株) | 3 | 有機発光素子駆動用薄膜トランジスタとしての実用化を目指し、有機半導体薄膜の結晶成長制御技術の確立を行う。印刷によって作製する有機トランジスタは、大面積、低温プロセス、低コスト、フレキシブルなどの利点を有し、非晶質シリコンによる薄膜トランジスタに取って代わる可能性がある。しかしながら、現状では、有機薄膜トランジスタの実用化にあたって、様々な解決すべき問題が残されている。有機薄膜トランジスタの特性の改善と同時に、環境(雰囲気、温度、時間を含む)に対する安定性と均質化が実用化にあたって必要である。本提案では、溶液からの有機半導体の薄膜の結晶成長に着目し、核形成と結晶成長を制御することにより、有機半導体薄膜の単結晶化を目指す。この技術を用いて作製される有機薄膜トランジスタは、特性の向上のみならず、安定性と均質性にすぐれたものとなることが予想され、有機発光素子駆動用薄膜トランジスタとしての実用化が可能となる。 |
サテライト新潟 | 高齢化社会に適した再生医療普及のための安価な培養システムの開発 | 新潟大学 医歯学系 口腔生命科学系列 歯科基礎移植・再生学分野 | 助教授 | 川瀬 知之 | 新潟大学 新潟県工業技術総合研究所 |
ペンタックス(株) (株)ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング (株)ジュース |
3 | 高齢化社会に向けて疾病や事故などで失われた身体の一部の機能を回復するための再生医療は益々重要になりつつある。新潟大学医歯学総合病院では、これまで80例以上の再生医療を手がけ、成功させてきた。しかし、今後我々の技術を県内外の病院に普及させていこうとすると、患者の細胞を培養するための設備や装置、消耗品などのコストの高さが障害になっている。そこで本研究では、再生医療の3要素である「細胞(培養)、足場、増殖因子」のそれぞれに工夫を凝らし、低コストの培養システムの開発に挑む。具体的には、(1)培養骨膜シートと多血小板血漿(PRP)の併用治療の適応範囲の拡大、(2)コラーゲンなどの生体成分に頼らない足場の開発、(3)省エネルギー・省スペース型培養システムの開発、という3つの達成目標を掲げ、最終的にそれぞれの成果を統合することによって、また将来的な事業化を前提としたソフト面の整備も含めて、普及型培養システムを構築する。われわれの試算によると、従来のフルスペック型培養システムに比較して、本システムでは1/10のコストで再生医療が行なえることになる。安全性を確保した上で、このような低コストの培養システムを構築できれば、再生医療技術を一般病院や診療所レベルまで速やかに普及させることも夢ではない。 |
サテライト新潟 | 体を守る糖鎖を付加した生活用品・食品の開発 | 長岡技術科学大学生物系 | 教授 | 古川 清 | 長岡技術科学大学 新潟薬科大学 |
ユニテックフーズ(株) | 3 | 私達の体を構成する60兆個の細胞の表面は、タンパク質や脂質に結合した糖鎖で覆われている。多くのウイルスやバクテリアはこれらの糖鎖と結合し、細胞の中へ侵入する。本研究では、病原菌と結合する糖鎖を植物多糖のセルロース、グルコマンナンやカラギーナンなどへ付加し、病原体をトラップする紙フィルタ一(換気扇、障子、濾過器などに使用)や、感染を予防したり除菌する能力をもつ食品(ピロリ菌と結合するコンニャクなど)を開発し、体の外と内で病原菌を駆除する製品を創出することを目的とする。また生体における糖鎖の働きの多くは未解明であるので、糖鎖と結合する生体内のタンパク質を網羅的に解析することで、新たな糖鎖の働きを見いだし、この働きを生かした製品(医薬品も含む)を新たに創出するための糖鎖機能データベースを構築する。糖鎖の働きを知り応用することで、私達の健康と福祉を新たな立場から増進することができると期待される。 |
サテライト高知 | 個人のHLA型に合わせたテーラーメードのT細胞ワクチン開発 | 高知大学医学部免疫学教室 | 教授 | 宇高 恵子 | 高知大学 愛媛大学 財団法人阪大微生物病研究会 |
日本電気(株) | 3 | 本研究では、T細胞に抗原を提示する、HLA分子に結合する抗原ペプチドを同定する技術を中心に、がんや難治性ウイルス感染症に対するペプチドワクチンの開発を行う。個人のHLA型に合わせたテーラーメードのペプチド同定と、免疫賦活剤の開発にブレークスルーがある。また、T細胞の抗原認識の場である細胞膜ドメインを乱す物質が特定できたので、作用機序の解明と実用化を図る。 |
サテライト高知 | 広食性土着天敵クロヒョウタンカスミカメを利用した施設果菜類の害虫防除法の確立 | 高知大学農学部暖地農学科 | 教授 | 荒川 良 | 高知大学 | アリスタライフサイエンス(株) | 3 | 本研究では、トマト・ナス・ピーマンなどの施設栽培果菜類の重要害虫(コナジラミ類、アブラムシ類、コナカイガラムシ類、アザミウマ類、ハモグリバエ類、ハダニ類、ガ類など)を環境保全型手法で防除するために、土着種で広食性の捕食性天敵昆虫であるクロヒョウタンカスミカメを生物農薬資材として製品化し、利用することを目指す。 |
サテライト宮崎 | 交流磁場誘導型カラム分離システムの開発 | 鹿児島大学大学院理工学研究科 | 教授 | 青柳 隆夫 | 鹿児島大学 | (株)セルシード | 3 | 敏感な刺激応答性高分子材料と磁性複合微粒子とを組み合わせて、外部からの交流磁場によって自発的に発熱する固定相を開発し、磁場のオンーオフによって生理活性物質の分離が可能になるクロマトグラフィーを開発する。交流電流によって誘起される交流磁場を巧みに利用して固定相自身の温度を変化させ、その熱で表面の温度応答性高分子の水和、電化密度、アフィニティを制御させることによってクロマトグラフィーを行う分離システムである。 |
サテライト宮崎 | 制御型ヒト抗体結合ペプチドによる抗体の検出、精製技術の開発 | 鹿児島大学工学部生体工学科 | 助教授 | 伊東 祐二 | 鹿児島大学 | 大塚化学(株) | 3 | 抗体医薬は、バイオテクノロジーによる分子標的医薬の最も有力な治療薬として急速な発展を見せている。この抗体の精製には、プロテインA、G などのバクテリア由来の結合蛋白が用いられるが、これらのアフィニティカラムは高価であり抗体医薬のコストを上げるだけでなく、エンドトキシンの混入、溶出に酸を使うための精製抗体の劣化などの問題を抱えている。この研究申請で提案する技術は、アフィニティリガンドとしてペプチドを用い、上記の問題を解決する新規の抗体精製システムである。 |
サテライト宮崎 | 注射に代わる経鼻投与デバイスを用いた糖尿病と肥満に対するペプチド医薬品の開発 | 宮崎大学医学部 内科学講座 神経呼吸内分泌代謝学分野 | 教授 | 中里 雅光 | 宮崎大学 | 第一アスビオファーマ(株) エス・ピー・ジーテクノ(株) |
3 | 注射に代わる安全で効果的な経鼻デバイスシステムを開発し、糖尿病や肥満あるいは著明な「やせ」に対するペプチドの経鼻投与による新たな治療法の確立と医薬品としての事業化を目指す。 |