研究開発テーマ:「21世紀の科学技術リテラシー」
代表者氏名 | 機関名 | 所属部署名 | 役職名 | 研究課題名 | カテゴリー |
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青柳 みどり | (独)国立環境研究所 | 社会環境システム領域 | 主任研究員 | 気候変動問題についての市民の理解と対応についての実証的研究 | A |
上林 徳久 | (財)リモート・センシング技術センター | 研究部 | 主任研究員 | 衛星画像情報を利用した市民による自然再生と地域社会再生のためのリテラシー普及 | B |
左巻 健男 | 同志社女子大学 | 現代社会学部 現代こども学科 |
教授 | 市民の科学リテラシーとしての基本的用語の研究 | B |
滝川 洋二 | 特定非営利活動法人 ガリレオ工房 | 理事長 | 市民による科学技術リテラシー向上維持のための基礎研究 | A | |
戸田山 和久 | 名古屋大学 | 情報科学研究科 | 教授 | 基礎科学に対する市民的パトロネージの形成 | A |
松井 博和 | 北海道大学 | 大学院農学研究科 | 教授 | 研究者の社会リテラシーと非専門家の科学リテラシーの向上 | B |
五十音順に掲載
総評 : 研究総括 村上 陽一郎(国際基督教大学 教授、東京大学 名誉教授)
現代において科学や技術は社会の構成にとって不可欠であり、意識するとしないとに関わらず、お互いに入り組んだ状態にある。一方、科学・技術の研究フロントは極めて高度化し、専門家と非専門家の間の知識程度は乖離する一方であり、非専門家である一般の人たちは、日々の選択や意思決定の際に科学や技術を目の当たりにしてぼう然とし、専門家は自分たちの研究成果が一般社会に直接大きな影響を与えるという事態に戸惑いを隠せない。こうした全く新しい事態を迎えて、これまでの理科教育や、啓蒙活動では対応し切れないことが明らかになっている。今回、科学技術リテラシーを広くとらえ、科学・技術に関わる人々の「社会リテラシー」も含めて、本研究開発テーマを設定した。
広く実社会を視野に捉えた、野心的な提案を期待した今回の募集に対し、58件の応募があり、市民による最先端の科学技術を活用した地域社会への貢献、リスクコミュニケーション手法を中心においたリテラシー手法の研究など、多岐にわたる非常に興味深い提案が数多くあった。これらの提案について、7名の研究アドバイザーの協力により書類審査を行い、研究開発テーマの趣旨に沿った提案のうち、特に優れた研究提案10件を面接対象として選定し、それらに対し面接選考を行った。
採択に際しては、現実社会の問題を的確に捉え、かつその解決に向けた実行可能な見通しが含まれていることに留意し、6件の優れた提案を選定した。一部、予算的な制約から研究規模の調整を前提に採択した課題があることも書き添えておく。