科学技術振興機構報 第1676号

令和6年3月22日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)

出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)における
株式会社DigitalArchiへの出資決定について

JST(理事長 橋本 和仁)は、出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)において、株式会社DigitalArchi(本社:神奈川県鎌倉市、代表取締役 松岡 康友、以下「DigitalArchi」という)への出資を実行いたしました。

DigitalArchiは、慶應義塾大学の研究成果を活用し、大型3Dプリンターを使用した建築用樹脂製コンクリート型枠、内外装パネルなどの建築部材を製造、販売するスタートアップです。

材料に再生プラスチックを使用することで、脱炭素社会、資源循環による持続可能な社会の実現に取り組んでいます。

今後、拠点開設や大型3Dプリンターの増設による型枠の生産力強化を進め、建設現場での実証実験を加速させます。深刻な社会課題である「建築における労働力不足・高齢化問題、廃棄プラスチック問題」に対し、デジタル技術を活用して建築のプロセスを進化させ、型枠職人と共に持続可能な社会の実現に貢献することを目指します。

DigitalArchiは、JSTの「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」の令和5年度昇格拠点である「リスペクトでつながる「共生アップサイクル社会」共創拠点」(代表機関:慶應義塾大学)や「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム」の「感性とデジタル製造を直結し、生活者の創造性を拡張するファブ地球社会創造拠点」(中核機関:慶應義塾大学、実施期間:平成25年度~令和3年度)などの研究開発成果を基に、令和5年6月に設立されました。

JSTは平成26年4月より「出資型新事業創出支援プログラム」(SUCCESS:SUpport Program of apital ontribution to arly-tage Companie)を実施しています。本事業は、JSTの研究開発成果の実用化を目指すベンチャー企業に対しJSTが出資並びに人的および技術的援助を行うことでその創出および成長を促進し、当該ベンチャー企業が行う事業活動を通じてJSTの研究開発成果の実用化・社会還元を促進することを目的としています。出資を通じてJSTがベンチャー企業の株主になることで、民間の資金を誘引する「呼び水効果」も志向しています。

URL:https://www.jst.go.jp/entre/

<プレスリリース資料>

<お問い合わせ先>

科学を支え、未来へつなぐ

例えば、世界的な気候変動、エネルギーや資源、感染症や食料の問題。私たちの行く手にはあまたの困難が立ちはだかり、乗り越えるための解が求められています。JSTは、これらの困難に「科学技術」で挑みます。新たな価値を生み出すための基礎研究やスタートアップの支援、研究戦略の立案、研究の基盤となる人材の育成や情報の発信、国際卓越研究大学を支援する大学ファンドの運用など。JSTは荒波を渡る船の羅針盤となって進むべき道を示し、多角的に科学技術を支えながら、安全で豊かな暮らしを未来へとつなぎます。

JSTは、科学技術・イノベーション政策推進の中核的な役割を担う国立研究開発法人です。

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