科学技術振興機構報 第1670号

令和6年2月28日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)

未来社会創造事業(探索加速型)における
令和6年度新規本格研究課題の決定について

JST(理事長 橋本 和仁)は、未来社会創造事業(探索加速型)において、令和6年度の新規本格研究課題と研究開発代表者を決定しました。

本事業では、社会・産業ニーズを踏まえ、経済・社会的にインパクトのあるターゲットを目指す技術的にチャレンジングな目標を設定し、POC(概念実証:実用化が可能かどうか見極められる段階)を目指した研究開発を実施します。

未来社会創造事業(探索加速型)は、探索研究から本格研究へと段階的に研究開発を進める点が特徴です。探索研究では、スモールスタート方式(比較的少額の研究開発課題を多数採択する仕組み)で多くの斬新なアイデアを取り入れます。そして探索研究から本格研究へ移行する際に研究開発課題を絞り込み、最適な研究開発課題の編成や集中投資を行います。

本格研究課題の事前評価では、運営統括が研究開発運営会議および外部専門家の協力を得て、書類と面接により探索研究の成果と本格研究の計画を評価しました。その評価結果を踏まえ、本格研究課題の候補について事業統括会議で審議しました。

以上の審議を経て、5件の新規本格研究課題を下記の通り決定しました。

[本格研究課題]

「次世代情報社会の実現」領域(運営統括:前田 英作)

「Human centric デジタルツイン構築による新サービスの創出」
「高速ビジョンによる多次元デジタルツイン計測と再構築」
宮下 令央(東京理科大学 研究推進機構 准教授)

「次世代情報社会の実現」領域(運営統括:前田 英作)

「Human centric デジタルツイン構築による新サービスの創出」
「多層的生体情報の統合による疾患予防デジタルツインの構築」
村上 善則(東京大学 医科学研究所 教授)

「顕在化する社会課題の解決」領域(運営統括:高橋 桂子)

「持続可能な環境・自然資本を実現し活用する新たな循環社会システムの構築」
「衛星観測とモデルシミュレーションとの融合による長時間洪水予測の実装:洪水を災害にさせない社会の実現に向けて」
芳村 圭(東京大学 生産技術研究所 教授)

「共通基盤」領域(運営統括:長我部 信行)

「革新的な知や製品を創出する共通基盤システム・装置の実現」
「マルチスケール計測・計算技術の融合による高スループットデバイス開発支援プラットフォーム」
井上 元(九州大学 大学院工学研究院 教授)

「共通基盤」領域(運営統括:長我部 信行)

「革新的な知や製品を創出する共通基盤システム・装置の実現」
「酵素「活性」の診断と活用による、精密がん低分子セラノスティクス医療技術の創製」
浦野 泰照(東京大学 大学院薬学系研究科/医学系研究科 教授)

事業や研究開発課題の詳細は下記ホームページを参照してください。

・事業ホームページURL

https://www.jst.go.jp/mirai/

・課題概要URL

https://www.jst.go.jp/mirai/jp/evaluation/full-scale_sg1/2023.html

<プレスリリース資料>

<お問い合わせ先>

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