科学技術振興機構報 第1619号

令和5年5月17日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)

出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)における
C4U株式会社への出資決定について

JST(理事長 橋本 和仁)は、出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)において、C4U株式会社(本社:大阪府吹田市、代表取締役 平井 昭光、以下「C4U」という)への出資を実行いたしました。

C4Uは、ゲノム編集技術であるCRISPR-Cas3を基盤技術として産業界での実用化を目指す、大阪大学発のバイオベンチャー企業です。平成30年に国産ゲノム編集技術として開発されたCRISPR-Cas3技術は、標的として認識できる塩基配列が長いため、オフターゲット変異が少なく安全性が高いことが分かっています。また、ターゲットとなる遺伝子とその周辺を広く削ることができるといった特徴を持っています。さらに、現在世界中で研究が先行しているCRISPR-Cas9が抱えるような複雑な特許状況に影響されることもありません。こうした理由から、CRISPR-Cas3はCRISPR-Cas9に対抗し得る有望なゲノム編集技術として注目を浴びています。

C4Uは、このCRISPR-Cas3技術を用いた遺伝性疾患に対する新規の遺伝子治療法などの開発、および同技術のプラットフォーム展開を目指しています。

C4UはJSTの産学共創プラットフォーム 共同研究推進プログラム(OPERA)の研究課題「マウス・ラットにおける新規ゲノム編集技術の開発(研究期間:平成28年度~令和2年度)」の研究開発成果を基に、平成30年3月に設立されました。

JSTは平成26年4月より「出資型新事業創出支援プログラム」(SUCCESS:SUpport Program of apital ontribution to arly-tage Companie)を実施しています。本事業は、JSTの研究開発成果の実用化を目指すベンチャー企業に対しJSTが出資並びに人的および技術的援助を行うことでその創出および成長を促進し、当該ベンチャー企業が行う事業活動を通じてJSTの研究開発成果の実用化・社会還元を促進することを目的としています。出資を通じてJSTがベンチャー企業の株主になることで、民間の資金を誘引する「呼び水効果」も志向しています。

URL:https://www.jst.go.jp/entre/

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