科学技術振興機構報 第1550号

令和4年3月9日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)

未来社会創造事業(探索加速型)における
令和4年度新規本格研究課題の決定について

JST(理事長 濵口 道成)は未来社会創造事業(探索加速型)において、令和4年度の新規本格研究課題と研究開発代表者を決定しました。

本事業では、社会・産業ニーズを踏まえ、経済・社会的にインパクトのあるターゲットを目指す技術的にチャレンジングな目標を設定し、POC(概念実証:実用化が可能かどうか見極められる段階)を目指した研究開発を実施します。

未来社会創造事業(探索加速型)は、探索研究から本格研究へと段階的に研究開発を進める点が特徴です。探索研究では、スモールスタート方式(比較的少額の研究開発課題を多数採択する仕組み)で多くの斬新なアイデアを取り入れます。そして探索研究から本格研究へ移行する際に研究開発課題を絞り込み、最適な研究開発課題の編成や集中投資を行います。

本格研究課題の事前評価では、運営統括が研究開発運営会議および外部専門家の協力を得て、書類と面接により探索研究の成果と本格研究の計画を評価します。その評価結果を踏まえ、本格研究課題の候補について事業統括会議で審議します。

以上の審議を経て、6件の新規本格研究課題を下記の通り決定しました。

[本格研究課題]

「持続可能な社会の実現」領域(運営統括:國枝 秀世)

「モノの寿命の解明と延伸による使い続けられるものづくり」
「CFRPの疲労劣化の機構解明と余寿命推定法の確立」
荒井 政大(名古屋大学 大学院工学研究科 教授)

「世界一の安全・安心社会の実現」領域(運営統括:田中 健一)

「生活環境に潜む微量な危険物から解放された安全・安心・快適なまちの実現」
「健全な社会と人を支える安全安心な水循環系の実現」
田中 宏明 (京都大学 名誉教授)

「世界一の安全・安心社会の実現」領域(運営統括:田中 健一)

「生活環境に潜む微量な危険物から解放された安全・安心・快適なまちの実現」
「ヒト感染性ウイルスを迅速に検出可能なグラフェンFETセンサーによるパンデミックのない社会の実現」
松本 和彦 (大阪大学 産業科学研究所 特任教授)

「地球規模課題である低炭素社会の実現」領域(運営統括:橋本 和仁)

「「ゲームチェンジングテクノロジー」による低炭素社会の実現」
「酸性水を用いた微細藻類の培養および利用形態の革新」
宮城島 進也 (情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所 教授)

「地球規模課題である低炭素社会の実現」領域(運営統括:橋本 和仁)

「「ゲームチェンジングテクノロジー」による低炭素社会の実現」
「SnからなるPbフリーペロブスカイト太陽電池の開発」
若宮 淳志 (京都大学 化学研究所 教授)

「共通基盤」領域(運営統括:長我部 信行)

「革新的な知や製品を創出する共通基盤システム・装置の実現」
「未来医療を創出する4次元トポロジカルデータ解析数理共通基盤の開発」
坂上 貴之 (京都大学 大学院理学研究科 教授)

事業や研究開発課題の詳細は下記ホームページを参照してください。

・事業ホームページURL

https://www.jst.go.jp/mirai/

・課題概要URL

https://www.jst.go.jp/mirai/jp/evaluation/full-scale_sg1/2021.html

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