科学技術振興機構報 第1466号

令和2年11月2日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)

出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)における
bitBiome株式会社への出資決定について

JST(理事長 濵口 道成)は、出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)において、bitBiome株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役 藤岡 直、以下「bitBiome」という)からの第三者割当増資の引き受けを実施しました。

bitBiome(ビットバイオーム)は、微生物を対象としたシングルセルゲノム解析技術を持つ早稲田大学発ベンチャーです。JSTの戦略的創造研究推進事業 さきがけ「統合1細胞解析のための革新的技術基盤」研究領域における平成27年度採択課題「組織内の細胞多様性を明らかにする超並列ゲノム解析技術の創成」(研究者:細川 正人 早稲田大学 理工学術院 次席研究員/研究員講師(当時))の研究成果を基に、平成30年11月に設立されました。

同社が開発したゲノム解析技術bit-MAP®は、地球上の推定総数のうちわずかしか発見されていないとされる微生物について、微生物のゲノム情報をたった1つの細胞から高精度に解読することを実現しました。本技術によって、従来の微生物叢(マイクロバイオーム)研究で必要とされてきた煩雑な単離、培養、あるいは複雑なシーケンスデータの計算処理の必要なく、未知の微生物ゲノム情報を高速かつ網羅的に獲得できます。

同社は本技術を、次世代のマイクロバイオーム解析サービスとして提供します。医療、農業分野を中心にさまざまな微生物関連の企業、アカデミアとの協業を通じて、企業ミッションである“Unlock the Potential of Microbes(微生物の可能性を開放する)”を実現し、社会へ新たな価値を提供します。

JSTは平成26年4月より「出資型新事業創出支援プログラム」(SUCCESS: SUpport Program ofapital Contribution to arly-tage Companie)を実施しています。本事業は、JSTの研究開発成果の実用化を目指すベンチャー企業に対しJSTが出資並びに人的および技術的援助を行うことでその創出および成長を促進し、当該ベンチャー企業が行う事業活動を通じてJSTの研究開発成果の実用化・社会還元を促進することを目的としています。出資を通じてJSTがベンチャー企業の株主になることで、民間の資金を誘引する「呼び水効果」も志向しています。

URL:https://www.jst.go.jp/entre/

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