「サイエンスアゴラ」は、科学と社会をつなぐ日本最大級のオープンフォーラムです。サイエンスアゴラは、あらゆる立場の人たち(市民、研究者・専門家、メディア、産業界、政策決定者など)が対話・協働し、それを政策形成や知識創造へ結びつける「共創」のプラットフォーム構築を推進しています。
サイエンスアゴラは、今後数年かけて実現すべきビジョンを設定しています。2016年12月からのビジョンは「科学とくらし ともに語り 紡ぐ未来」です。20世紀の科学技術は富や力の追求と並行して発展してきました。しかし、限りある地球資源と世界のひずみを前に、今日の科学技術には限界も見え始めています。
特に成長社会から成熟社会へと移行し、多くの問題を抱え先行きの見えにくい今の日本では、関係者が集う場を創り、科学と社会のこれからを共に考え、互いの考えを尊重して未来を創っていくことが必要であり、その文化を育てていきたいと考えています。
また、共に考え、行動する在り方は、国・地域や文化によって多様であり、日本ならではの方法を模索したいと考えています。
日程 | 11月9日(金)から11日(日)10時~16時(初日は13時~16時15分) |
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会場 |
9日(金):日本科学未来館(東京都江東区青海2丁目3−6) 10日(土)・11日(日):テレコムセンタービル(東京都江東区青海2丁目5-10) |
主催 | 国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST) |
参加費 | 無料(一部、材料費などの実費をいただく場合があります) |
参加方法 |
当日参加自由ですが、来場の際には必ず1階総合受付にて来場者パスをお受け取りください(来場者パスをお持ちでない方はご入場いただけません)。一部、事前参加登録が必要な企画があります。各企画の事前参加登録の有無や登録方法はWEBサイトでご確認ください。 https://www.jst.go.jp/csc/scienceagora/ |
協力 | 株式会社東京テレポートセンター、株式会社フジテレビジョン、ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社、国立大学法人 京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab[D-lab] |
後援 | 内閣府、外務省、文部科学省、日本学術会議、一般社団法人 日本経済団体連合会、一般社団法人 東京臨海副都心まちづくり協議会、一般社団法人 国立大学協会、日本私立大学団体連合会、国立研究開発法人 理化学研究所、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(2018年9月13日現在) |
以下、「サイエンスアゴラ2018」の多様な企画の一部をご紹介します(いずれの企画も、企画タイトル・登壇者などが変更になる場合があります)。
ANA社は、2018-2022年度中期経営戦略の中でANAグループ版Society5.0の推進を打ち出し、その中で全く新しい発想で新たな市場・需要の創出に挑戦中です。その一環として推進されるプロジェクトの1つに、米国の非営利団体X Prize Foundationと組んだANA Avatar X Prizeがあります。このプロジェクトは、「あらゆる人のために、時空と文化をつなぐ」をテーマに、介護、防災、極限環境作業などの分野で新しい価値の創出に取り組むものです。ANA社が航空運送事業の枠を越えてこうした取り組みにチャレンジするのはなぜなのでしょうか。一企業に閉じないグローバルな取り組みを、世界中の多様なステークホルダーと連携して進めるANA社のユニークな挑戦について語っていただきます。
■日時 | 11月9日(金)13時30分~14時30分 |
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■場所 | 日本科学未来館 7F未来館ホール(企画番号102) |
■登壇者 (敬称略) |
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科学技術のグランドチャレンジと「共創」の重要性を象徴する基調講演に続き、キーノートセッションでは、SDGs達成に向け、これからの日本の研究開発や産業は国際社会にどのような価値を提供していくのかを探ります。SDGs達成に向けては、社会課題の視座に基づく科学技術イノベーションが不可欠であり、それには人工知能(AI)などに代表される先鋭的な基礎科学と、未来像から導いたムーンショット(壮大な目標)のいずれもが必要となります。また、限られたリソースで優れたシーズを最大活用するためのオープンイノベーションや共創の重要性は、世界的に認識されているところです。本セッションでは、共創的なイノベーションに挑戦する企業の事例や国際社会・経済からの期待をもとに捉え、これからの科学技術に必要なステークホルダーの協働について具体的に議論します。
■日時 | 11月9日(金)14時45分~16時15分 |
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■場所 | 日本科学未来館 7F未来館ホール(企画番号103) |
■登壇者 (敬称略) |
<話題提供・パネリスト>
<ファシリテーター・パネリスト>
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社会実装を目指すプロジェクトより、①パーム油の廃棄繊維を用いた世界初のフィラメントを用いて3Dプリントされたイスや、工芸の手法を応用したプロダクトのデザイン、②竹の繊維構造を模したアルゴリズムによってデザインされたスツールのプロトタイプを、さらに③京都の「食」に関する都市調査から生まれた食文化体験施設の建築模型を紹介します。
■日時 | 11月10日(土)~11日(日) |
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■場所 | テレコムセンタービル 1F(出展番号02) |
■主催 | 京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab |
第4次産業革命におけるデザインエンジニアリングとファッションテックの重要性、また、ファッションと科学技術という組み合わせのユニークさを発見できます。日常的な問題が先にあり、それを科学技術で解決し、さらにビジネスや文化的な潮流に結びつけるなど、研究成果の活用の可能性、他分野とのコラボによる発展性を目指しています。目の前の研究を、どのように人に伝えていくべきか、次のステージに押し上げていくロジックを提供します。
ブース |
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セッション |
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みんなの願いをかなえる技術を生み出そうと、日々ユニークな研究に没頭する、東京大学 生産技術研究所の若手研究者から、技術開発の最先端を紹介します。また、もっと快適にその技術を使うために、どんな工夫があったらいいか、皆さんからの声を集めます。皆さんの声が、将来入ってくる技術のかたちを決めるかも!
■日時 | 11月10日(土)~11日(日) |
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■場所 | テレコムセンタービル 1F(出展番号04) |
■主催 | 東京大学 生産技術研究所 広報室 |
日本全国のどこでも、次の災害の被災地になる可能性があります。本学による東日本大震災時の調査・研究から、被災地の小・中学校では、おおよそ1ヵ月で授業を再開しましたが、物品・場所・時間の不足によって理科の観察・実験が数ヵ月~1年以上も実施できていなかった例が明らかになっています。身近なものを工夫した理科教材を体験・工作して、災害後も持続可能な理科教育に必要なことを参加者の皆さんと一緒に考えます。
■日時 | 11月10日(土)~11日(日) |
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■場所 | テレコムセンタービル 1F(出展番号05) |
■主催 | お茶の水女子大学 サイエンス&エデュケーションセンター |
日本の生活や産業は、外国の生物や自然の恵みに支えられてきましたが、同時に外国の生物・外来種は、日本固有の生物・在来種や私達の日常生活、農林水産業などの産業にさまざまな被害をもたらしてきました。本企画は、特定外来生物の展示、哺乳類はく製の展示、解説員との対話や意見交換により、外来生物についての知識を深めます。また、外来種と在来種の「命」について考え、来場者が参加・活動できる団体や地域の情報を提供します。
■日時 | 11月10日(土)~11日(日) |
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■場所 | テレコムセンタービル 3F(出展番号26) |
■主催 | 生物多様性保全協会 |
群馬県桐生市にある樹徳高等学校 理科部では、地元地域に貢献するために「こんにゃくシルク」の課題研究に取り組んでいます。昨年度に日本蚕糸学会や日本シルク学会、また高校化学グランドコンテストや高校生科学技術チャレンジJSECで研究発表した内容に加え、今年度の研究成果(中間発表)についても紹介します。また、伝統的な上州座繰り器を使って、実際に繭から生糸をつむぐ工程なども紹介します。年配の方には懐かしく、若い世代には珍しい。生糸をつむぐことで、あらゆる世代をつなげます。科学実験の1つ「kawaiiスライムをつくろう」についても紹介します。
■日時 | 11月10日(土)~11日(日) |
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■場所 | テレコムセンタービル 3F(出展番号29) |
■主催 | 樹徳高等学校 理科部 |
未来社会はさまざまな課題に直面しており、一人一人が当事者として課題解決に取り組んでいかなければなりません。未来課題解決に向けたアプローチは、考える人間のバックグラウンド(専門性、経験、生活環境など)によって千差万別ですが、多様なアプローチを検討し比較することで、より良いアプローチを選択し、さらに発展させることができるようになります。本セッションでは、分野や業界の異なるプロフェッショナルや高校生とともに議論を行います。
■日時 | 11月11日(日)12時30分~14時 |
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■場所 | テレコムセンタービル 1Fアゴラステージ(出展番号108) |
■主催 | 科学技術振興機構 理数学習推進部、産学連携展開部、社会技術研究開発センター、「科学と社会」推進部 |
エボラウイルス病、中東呼吸器症候群、インフルエンザ、ジカ熱、結核、炭疽、トリパノソーマ症などの感染症が、近年のボーダーレスな国際交流により、国境を越えた世界的問題となっています。感染症対策は、発生国のみならず、国際社会が協同して緊急に進めなければならない重要課題です。感染症研究教育拠点連合は、感染症対策に資する基礎研究並びに予防・診断・治療法の開発と実用化研究を推進するとともに、有事の際に感染症の発生現場に赴いて感染症対策に貢献できる体制を整備しました。本出展では、感染症研究教育拠点連合の感染症克服を目指したオールジャパン戦略について紹介します。
■日時 | 11月10日(土)10時30分~12時 |
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■場所 | テレコムセンタービル 8F会議室B(出展番号133) |
■主催 | 感染症研究教育拠点連合 |
委員長 | 駒井 章治(奈良先端科学技術大学院大学 准教授) |
委 員 | 江守 正多(国立環境研究所 地球環境研究センター 副研究センター長) |
委 員 | 廣常 啓一(新産業文化創出研究所 所長) |
委 員 | 藤原 聖子(東京大学 大学院人文社会系研究科 教授) |
委 員 | 松原 公実(三菱電機株式会社 デザイン研究所 ソリューションデザイン部次長) |
委 員 | 南澤 孝太(慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科 准教授) |
委 員 | 宮野 公樹(京都大学 学際融合教育研究推進センター 准教授) |
ソフトバンク・ロボティクスの人型ロボット「Pepper」を使ってよしもと芸人と一緒に楽しくプログラミングを学びながら、SDGsについても考えるワークショップです。 (SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。)
■日時 | 11月10日(土)10時15分~13時15分 |
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■場所 | テレコムセンタービル 1Fアゴラステージ(出展番号104) |
■主催 | よしもとロボット研究所、科学技術振興機構 サイエンスアゴラ事務局 |
社会の至る所で理工系女性の活躍が期待され、男子だけでなく女子にも科学の力で新しい未来をつくってほしいという願いから、今年、内閣府は理工系分野で広く活躍する女性7名をSTEM Girls Ambassadors(理工系女子応援大使)として任命しました。STEM Girls Ambassadorsのズナイデン 房子、玉城 絵美、山崎 直子、渡辺 美代子の各Ambassadorが、女性参画を前提とした夢のある未来を自由に語り合います。
■日時 | 11月10日(土)10時30分~12時 |
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■場所 | テレコムセンタービル 20F会議室1(出展番号146) |
■主催 | 内閣府男女共同参画局、科学技術振興機構 |
視覚障がい者も健常者も直感的に操作できる『触りたくなるインターフェース』、光のアニメーションで施設内の移動をサポートする『アニメーションライティング』、話した言葉を指でなぞった軌跡に表示するコミュニケーションツール『しゃべり描きUI』を展示します。
■日時 | 11月10日(土)~11日(日) |
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■場所 | テレコムセンタービル 1F(出展番号09) |
■主催 | 三菱電機デザイン研究所 |
近年目覚ましく進化する、触れ合いや生体情報などの身体感覚を共有するテクノロジーを活用し、1つの体験をみんなで共有したり他者の経験を自分事化したりすることを通じて、共感でつながる新たなコミュニティのスタイルが築かれる可能性を、情報学・社会学・心理学などさまざまな専門分野の研究者が集まって議論します。
■日時 | 11月11日(日)10時15分~11時45分 |
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■場所 | テレコムセンタービル 1Fアゴラステージ(出展番号107) |
■主催 | 科学技術振興機構 |
多くの分断が散在する現代社会。私達は各々の違いを受け入れる時にさまざまなバイアスの呪縛を受けます。科学という共通言語を用いて交流することから、分断を生み出すバイアスの理解と平坦化を目指します。
■日時 | 11月10日(日)13時30分~15時 |
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■場所 | テレコムセンタービル 3F共創テーブル1(出展番号117) |
■主催 | The Science Bridge |
大学で研究される学問領域は細分化が進み、いまや学会の数はなんと2,022もあるのだとか。この中から、本当に「自分らしい学問」と出会うのは至難の技かもしれません。京都大学 学際融合教育研究推進センターは1,757人の研究者からの「生の声」を元に、12の領域の中からあなたに合う学問を教えてくれる診断ツール「Your Schola」と、膨大な学問分野の関係性を解き明かす分野相関図「Schola Scope」を開発しました。いま研究者の方も、これから研究者を目指す方も、まずは一度、自分とその学問との「相関」を見てみよう!
■日時 | 11月11日(日)13時30分~15時 |
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■場所 | テレコムセンタービル 3F共創テーブル1(出展番号119) |
■主催 | 宮野 公樹 |
本企画では、環境が他の社会課題と結びついて現前する複雑な状況を「ポスト環境問題」の時代と名付けます。これをテーマに、解決しなければならないのはどんな問題なのか、解決して私たちが目指したいのはどんな未来なのか、皆さんと一緒に考えます。パネリストには、専門家とともに、問題解決に向けて行動している高校生、大学生を招きました。未来を担う世代の問題意識や、実践を通して感じていることなどを、率直に語ってもらいます。
■日時 | 11月10日(土)10時30分~12時 |
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■場所 | テレコムセンタービル 8F会議室A(出展番号128) |
■主催 | 国立環境研究所 社会対話・協働推進オフィス |
とりわけAIの発展によって、人間にしかできない創造的な思考が求められているという。しかしその「考える力」とはそもそもどのような力のことか、求められる「考える力」の内実とは何だろうか。「考える力」すなわち思考力は、哲学分野の伝統的な課題であるだけでなく、心理学、認知科学、人工知能研究など複数の科学分野に横断的に関係し、なにより教育における最重要テーマである。「考える力」とは何かを、改めて定義から問い直し、その教育の可能性と現代社会における意義、さらに教育評価の問題について議論する。
■日時 | 11月10日(土)13時~16時 |
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■場所 | テレコムセンタービル 8F会議室B(出展番号134) |
■主催 | 日本学術会議 第一部哲学委員会 哲学・倫理・宗教教育分科会 |
2018年4月、これまで使用してきたサイエンスアゴラのロゴを刷新しました。昨年、サイエンスアゴラ2017の参加者の皆様から、ロゴ案や、社会課題の解決に科学技術はどう関わっていくのかについてアンケートを実施し、690件にも上るご意見をいただきました。これらの意見を踏まえ、サイエンスアゴラを象徴するロゴを決定しました。なお、新しいロゴの検討にあたっては、京都工芸繊維大学 KYOTO Design Labの協力を得て、数種のデザイン案を作成しました。
昨年開催したサイエンスアゴラ2017での来場者アンケート(回答者数1,051)において、9割以上が再度の来場を希望しています。来場して良かったか、の問いにも9割以上が「良かった」「まあまあ良かった」と回答、高い満足度を示しています。
JSTは、日本全国に対話・協働の場を広げたいと考えています。地域社会が抱える課題を解決し、持続的な発展に結びつけるためには、課題解決に資する共創事例や、問題を解決しうる科学技術を蓄積・共有し、情報を発信することが必要です。サイエンスアゴラの考え方に賛同し、社会課題の解決策を探る連携企画にもぜひご注目ください。
■2018年11月23日(祝・金)兵庫・神戸
「サイエンスアゴラ in KOBE ~科学・技術って誰のもの?~」
(主催:神戸医療産業都市推進機構、神戸市)