戦略的創造研究推進事業(公募型研究)における平成16年度
新規採択研究代表者・個人研究者及び研究課題の決定について


○個人型研究(さきがけタイプ)
戦略目標:「メディア芸術の創造の高度化を支える先進的科学技術の創出」
研究領域:「デジタルメディア作品の制作を支援する基盤技術」
 
氏名 機関名 所属部署名 役職名 研究課題名
金谷 一朗 大阪大学 大学院基礎工学研究科 助手 デザイン言語を理解するメディア環境の構築
桐山 孝司 (無所属) - - 物語性を重視するデジタルメディアの制作配信基盤
佐藤 いまり 東京大学 大学院学際情報学府 大学院生 「感性リアル」表現の制作支援を目的としたCG技術の開発
長澤 純人 東京大学 大学院情報理工学系研究科 産学官連携研究員 MEMSテクスチャスキャナ
長谷川 晶一 東京工業大学 精密工学研究所 助手 感覚運動統合がなされた自律バーチャルクリーチャーの創生
浜中 雅俊 (独)産業技術総合研究所 情報処理研究部門 客員研究員 ドレミっち:成長する仮想演奏者の構築
五十音順に掲載

総評 : 研究総括 原島 博 (東京大学大学院情報学環・学際情報学府 教授)

 「デジタルメディア作品の制作を支援する基盤技術」研究領域は本年度から募集を開始した領域です。
 映画、アニメーション、CGアート、ゲームソフトなど、コンピュータ等の電子機器を駆使したメディア芸術は、まさに芸術と科学技術の融合領域であると言えます。これはわが国が得意としている文化の魅力を世界に向けて発信するためにも、またわが国のこの分野の産業競争力を高めるためにも重要な領域になりつつあり、このような芸術にも関わる研究領域が本年度から設定されたことは、わが国の科学技術の研究開発において画期的なことであると考えております。
 デジタルメディア作品の質の大幅な向上を図るためには、芸術的な感性だけでなく、作品の創造を支える科学技術の研究開発が必須です。この観点から本研究領域では、メディア芸術作品の制作を支える先進的・革新的な表現手法、これを実現するための新しい基盤技術を創出する研究を対象としました。  本研究領域の公募に対し、個人型研究(さきがけタイプ)では57件の応募がありました。その内訳は、国公立・私立大学が69%、独立行政法人・公益法人が16%、民間企業が5%、その他10%でした。これらの応募に対して、基盤技術、メディアアート、アニメ・映画、ゲーム、放送・ネットワーク等の分野の第一線で活躍しておられる8名の領域アドバイザーと共に厳正な審査を行いました。
 それぞれの提案についてまず書類審査を行い、特に内容の優れた12件を面接対象者として選定しました。面接選考に際しては、提案者個人の独創性、研究の新規性、研究規模の適切性などの観点に加え、実際の制作現場においてデジタルメディア作品制作の高度化に資する可能性のある基盤技術であることなどが重視されました。
 最終的に、本年度は6件の提案が採択され、応募に対して9倍以上の競争率になりました。選考結果を総合的に見ると、アニメ、ゲームから音楽、デザインまでの幅広い分野を対象として、本領域の趣旨に合致した課題が集まりました。一方で、研究者はどちらかといえば技術系が中心で、学際的な広がり、特に芸術系の大学等からの提案は残念ながらあまり見られませんでした。これは次年度以降の応募に期待したいと考えております。

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