ポイント
- 髪の毛の太さほどの小さなビーズに、5本の色の帯から成るバーコードを書き込む技術を開発。共通設計のビーズをまとめて作った後に、DNAを使って各帯に色コードを書き込み、多様な光配列を生成しました。
- 共通ビーズは毎時100万個超の速度で作製。64色コード/帯を実測し、理論上は10億通り超(64⁵)のバーコード設計可能性を示すとともに、実験でも3万5,155種類のバーコードを確認しました。
- 11日後の再撮像でもバーコードによりビーズを高精度に照合できることを実証。薬の候補、生体分子、細胞などを混ぜたまま識別・追跡する創薬・生命科学研究への応用が期待されます。
東京大学 先端科学技術研究センターの太田 禎生 教授と江口 晃弘 助教らによる研究グループは、連続した帯構造を持つ微小ハイドロゲルビーズを用いて、顕微鏡で読み取れる多種類のバーコードを大量に作る技術を開発しました。
本研究では、流れる材料を光で固めるフローリソグラフィーを用いて帯構造を持つビーズを高速に連続作製し、作製後のビーズの各帯にさまざまな色と明るさの組み合わせ(=光基)を書き込めるようにすることで、多種類のバーコードを持つ小さなビーズ(~60µm(マイクロメートル)、参考:一般的な髪の毛の太さは50~100µm)を効率良く作製できることを示しました。
将来は、異なる薬の候補や生体分子をそれぞれのビーズに載せて追跡する技術へと飛躍させることで、高スループットな創薬スクリーニングや生命科学研究への応用が期待されます。
本研究成果は、2026年9月14日(現地時間)付で、科学誌「Advanced Science」に掲載されました。
本研究は、科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 ACT-X(JPMJAX2534)、CREST(JPMJCR19H1、JPMJCR23B6)、革新的GX技術創出事業(GteX)(JPMJGX23B1)、先端国際共同研究推進事業(ASPIRE)(JPMJAP24B5、JPMJAP2416)、日本学術振興会(JSPS) 科研費(JP25H01359、JP24K23030、JP25K24884、JP25K17926)、上原記念生命科学財団、UTEC-UTokyo FSI Research Grant Program、武田科学振興財団、中谷財団の支援を受けて実施されました。
<プレスリリース資料>
- 本文 PDF(439KB)
<論文タイトル>
- “Decoupling Fabrication from Encoding: DNA-Addressable Template Microparticles for Large, User-Defined Optical Barcode Libraries”
- DOI:10.1002/advs.77407
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