京都大学,東京科学大学,科学技術振興機構(JST)

2026(令和8)年9月15日

京都大学
東京科学大学
科学技術振興機構(JST)

異方的な力学特性を示す超分子材料の開発に成功

~分解性やリサイクル性に優れた新材料の創出へ、新しいアプローチ~

現代社会はプラスチックやゴムなどに代表される高分子材料に支えられています。一方で、持続可能な社会の実現に向けて、従来の高分子材料を補完する新たな材料の開発が求められています。近年、分子量の小さな低分子化合物のみから構成される「超分子材料」が、分解性やリサイクル性に優れた次世代材料として注目を集めています。しかし、これまでの超分子材料の多くはアモルファス性(非晶質)の物質であり、高分子材料のように結晶構造や分子配向を利用して材料特性を制御することは困難でした。

今回、京都大学 大学院工学研究科のCheng Chia-Hsin(チェン・チャーシン) 博士課程学生、渡邊 雄一郎 助教、杉安 和憲 教授らの研究グループは、東京科学大学 リサーチインフラ・マネジメント機構の梶谷 孝 上席技術専門員、物質・材料研究機構の佐光 貞樹 主幹研究員との共同で、コレステロール由来の低分子化合物から成る結晶性超分子材料を開発しました。さらに、液晶状態を利用した成形加工によってセンチメートルスケールの分子配向を実現し、力学特性に異方性を付与することに成功しました。本成果は、低分子のみから成る超分子材料において、加工による高次構造と物性の制御を可能にする新たな設計指針を示すものであり、持続可能な次世代材料の開発への貢献が期待されます。

本研究成果は、2026年9月11日(現地時間)付で、国際学術誌「Nature Communications」にオンライン掲載されました。

本研究は、科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 CREST(JPMJCR23L2)、ACT-X(JPMJAX23DM)、文部科学省 科学研究費助成事業(JP23K17941、JP23K23402、JP24H01712)の支援を受けて実施しました。

<プレスリリース資料>

<論文タイトル>

“Macroscopically anisotropic supramolecular materials prepared from an undercooled liquid-crystalline phase of a cholesterol-based low-molecular-weight compound”
DOI:10.1038/s41467-026-77392-5

<お問い合わせ>

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