京都大学,科学技術振興機構(JST)

2026(令和8)年5月1日

京都大学
科学技術振興機構(JST)

動く分子の群れが生み出す力の計測に成功

~アクティブマター機能設計への基盤を構築~

京都大学 大学院理学研究科のモサンマツ・ラシヅ・ルバヤ 博士研究員(研究当時、現:テキサス・サザン大学 博士研究員)、川又 生吹 准教授、谷 茉莉 准教授、角五 彰 教授らは、自己駆動する分子サイズのアクティブマター素子の群れが生み出す力の測定に世界に先駆けて成功しました。生物の中には、鳥や魚の群れ、アリの集団のように、群れを形成することで、単体では実現できない性質や機能、力を生み出すものがいます。これらは近年、アクティブマター物理学の観点からも注目されています。これまでに、アクティブマター素子による群れは実現されていましたが、協働的に生み出される力の大きさは分かっていませんでした。

本研究では独自開発した磁気ピンセットと磁性ビーズを用いて、群れに外力を加えた際のビーズの運動速度変化を調べることで、群れが生み出す力の計測に成功しました。これにより、アクティブマター素子の群れの力は、群れの大きさに対して加算的に増加することが分かりました。本成果は群れによる機能実装への大きな知見をもたらします。

本研究の成果は、2026年4月30日(現地時間)にアメリカ化学会ACS Publicationsが発行する国際学術誌「ACS Nano」のウェブサイトにオンラインで公開されました。

本研究は、科学技術振興機構(JST) 創発的研究支援事業(JPMJFR246B)、日本学術振興会(JSPS) 科学研究費助成事業(JP18H05423、JP20H05972、JP21H04434、JP21K04846、JP21K19877、JP25H00608)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業(JPNP20006)およびヒロセ財団(PK22201017)の支援を受けたものです。

<プレスリリース資料>

<論文タイトル>

“Linear Force Scaling in Kinesin-Driven Microtubule Swarms Revealed by Electromagnetic Tweezers”
DOI:10.1021/acsnano.5c20263

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