東北大学,科学技術振興機構(JST)

2026(令和8)年2月3日

東北大学
科学技術振興機構(JST)

AIで「刻々と変化する風」を低コストで正確に予測

~航空機や風車の設計を革新する、低コストかつ高精度な流体解析技術~

ポイント

航空機や自動車、風力発電機などの開発現場では、空気抵抗や騒音を予測するために流体シミュレーションが不可欠です。自然界の風は、常に強さや向きが変化する「非定常」なものです。しかし、近年盛んなAI流体シミュレーションの多くは、時間変化しない「定常」な流れを対象とし、現場が知りたい「振動」を扱える技術は確立されていませんでした。

東北大学 流体科学研究所の川端 敦仁 大学院生、焼野 藍子 准教授らの研究グループは、メルボルン大学のリチャード・サンドバーグ 教授らとの共同研究で、シミュレーションを実行しながらAIが学習する「CFD駆動型機械学習」を進化させ、渦の放出周波数などをAIに直接学習させました。これにより、設計現場で使える軽い計算負荷のまま、高い精度で非定常現象(渦の発生や変動)を再現することに成功しました。本成果は、計算コストの壁を取り払い、安全性や静粛性に優れた製品開発を劇的に加速させるものです。

本研究成果は、2026年1月29日付(現地時間)で、計算流体力学分野で世界トップクラスの評価(Q1)を得ている国際学術誌「Engineering Applications of Computational Fluid Mechanics」に掲載されました。

本研究は、科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 CREST(JPMJCR24Q6)、創発的研究支援事業(JPMJFR222R)、日本学術振興会(JSPS) 科学研究費助成事業(JP23K26030)、研究拠点形成事業(JPJSCCA20210005)、オーストラリア研究会議(ARC) Linkage Project(FT190100072)、および東北大学 流体科学研究所 共同利用・共同研究プロジェクト(J24I050)の支援を受けて行われました。

<プレスリリース資料>

<論文タイトル>

“A Machine Learning-Based Closure for Unsteady RANS Simulations of Vortex Shedding”
DOI:10.1080/19942060.2026.2619155

<お問い合わせ>

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