NIMS(物質・材料研究機構),名古屋大学,東京大学,科学技術振興機構(JST)

2025(令和7)年6月26日

NIMS(物質・材料研究機構)
名古屋大学
東京大学
科学技術振興機構(JST)

「横型トムソン効果」の観測に世界で初めて成功

~トムソン効果発見から170年 新原理により次世代熱マネジメント技術の創出へ~

NIMSは、名古屋大学・東京大学との共同研究により、金属や半導体に熱流、電流、磁場を互いに直交する方向に印加すると吸熱や発熱が発生する現象「横型トムソン効果」を観測することに世界で初めて成功しました。本研究により、熱・電気・磁気変換現象に関する物理および物質・材料科学のさらなる発展や、新たな熱マネジメント技術の創出が期待されます。

本研究は、名古屋大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻の髙萩 敦 大学院生(兼 NIMS 研修生)が博士課程研究の一環として進めたものであり、NIMS 磁性・スピントロニクス材料研究センターの内田 健一 上席グループリーダー(兼 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 物質系専攻 教授)、平井 孝昌 主任研究員、サンジュン・パク NIMS ポスドク研究員、名古屋大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻の長野 方星 教授、アルアスリ・アブドゥルカリーム 特任講師との共同研究によって得られました。

本研究成果は、2025年6月26日(現地時間)に「Nature Physics」誌に掲載されました。

本研究は、JST 戦略的創造研究推進事業 ERATO「内田磁性熱動体プロジェクト」(研究総括:内田 健一、課題番号:JPMJER2201)、JSPS 科学研究費助成事業 基盤研究(S)(22H04965)、基盤研究(B)(19H02585)、特別研究員奨励費(23KJ1122)の支援の下で行われました。

<プレスリリース資料>

<論文タイトル>

“Observation of the transverse Thomson effect”
DOI:10.1038/s41567-025-02936-3

<お問い合わせ先>

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