東邦大学,名古屋大学,科学技術振興機構(JST)

令和7年3月1日

東邦大学
名古屋大学
科学技術振興機構(JST)

長期記憶を定着させるたんぱく質“セプチン3”の働きを解明

~記憶の維持や回復を支える治療戦略への展開に期待~

ポイント

記憶は過去を振り返り、現在の行動を決定し、未来を計画するための土台であり、私たちの生活を形作る上で欠かすことのできない要素です。さらに、記憶があるからこそ、人は学習を重ね、経験を積むことで成長できます。しかし、記憶の維持に関わる細胞のメカニズムについては、まだ解明されていない部分が多く残されています。

研究グループは、長年の神経科学の謎であった記憶が長期化するメカニズムについて、細胞骨格セプチン3を介した長期記憶のしくみを解明することに成功しました。今後、高齢者の認知機能低下の予防や治療戦略の糸口になることが期待できます。

本研究成果は、2025年2月28日(現地時間)に米国の学術誌「Cell Reports」のオンライン版で公開されます。

本研究成果は、科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 個人型研究 さきがけ「細胞の動的高次構造体」(刺激依存的な細胞骨格・オルガネラ複合体の局在変化による生理機能発現)JPMJPR21E1、日本医療研究開発機構(AMED) 脳とこころの研究推進プログラム(領域横断的かつ萌芽的脳研究プロジェクト)JP21wm0525011、文部科学省 科学研究費補助金 基盤研究(C)23K06394、東邦大学 重点領域研究補助金(TUGRIP)などの助成を受けて行われました。

<プレスリリース資料>

<論文タイトル>

“Septin 3 regulates memory and L-LTP-dependent extension of endoplasmic reticulum into spines”
DOI:10.1016/j.celrep.2025.115352

<お問い合わせ先>

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