東京農工大学 大学院工学府 竹田 浩章 研究員、松沢 佑紀 研究員、竹内 愛美 大学院生、工学研究院生命機能科学部門 津川 裕司 教授(理化学研究所 生命医科学研究センター 客員研究員)、慶應義塾大学薬学部 有田 誠 教授(理化学研究所 生命医科学研究センター チームリーダー)、そしてフランス分子細胞薬理学研究所(IPMC)の原山 武士 研究員の国際共同研究グループは、脂質の多様性プロファイリング、脂質構造の異性体識別、そして脂質局在の可視化を行う質量分析データ解析プログラム「MS-DIAL 5」を開発しました。これにより、マウスの目に存在する脂質多様性とその局在を捉え、視機能維持に重要な脂質と考えられている超長鎖多価不飽和脂肪酸(VLC-PUFA)がホスファチジルコリン(細胞膜を構成するリン脂質の一種、PCと表記)の特定の場所に取り込まれる分子機序の一端を明らかにしました。脂質代謝を捉えるためのさまざまな質量分析法が利用可能な現代において、多様な(マルチモーダルな)データの統合的な解析が可能な「MS-DIAL 5」は生命科学の基礎・応用研究を革新的に加速させる情報解析プログラムとして活用されることが期待されます。
本研究成果は、科学雑誌「Nature Communications」に2024年11月28日に掲載されます。
本研究は、科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業ERATO「有田リピドームアトラスプロジェクト」JPMJER2101、同 ライフサイエンスデータベース統合推進事業 統合化推進プログラム(本格型) JPMJND2305、AMED 革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明JP15dm0207001、同 新興・再興感染症研究基盤創生事業 21wm0325036h0001、JSPS 科研費基盤研究B 24K02011、挑戦的研究(開拓) 21K18216・24K21269、国立がん研究センター 研究開発費 「質量分析インフォマティクス」 2023-A-08、ATIP-Avenir program(CNRS-Inserm)、東京農工大学 融合研究支援制度(TAMAGO)、そして同大学 Global Innovation Research fundsの支援を受けて行われました。
<プレスリリース資料>
- 本文 PDF(1.79MB)
<論文タイトル>
- “MS-DIAL 5 multimodal mass spectrometry data mining unveils lipidome complexities”
- DOI:https://www.nature.com/articles/s41467-024-54137-w
<お問い合わせ先>
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<研究に関すること>
<研究に関すること>
津川 裕司(ツガワ ヒロシ)
東京農工大学 大学院工学研究院 生命機能科学部門 教授
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