ポイント
- 高エネルギー密度で長寿命のコバルト・ニッケルフリーの電池材料を発見
- ナノ構造を高度に制御したリチウムマンガン酸化物の直接合成技術を確立
- 急速充電も可能であり電気自動車の高性能化・低価格化の両立実現へ
横浜国立大学 藪内 直明 教授、名古屋工業大学 中山 将伸 教授、島根大学 尾原 幸治 教授らの研究グループは、ナノ構造を高度に制御したリチウムマンガン酸化物材料を開発し、本材料がコバルト・ニッケルフリーでありながら、高エネルギー密度・長寿命の電池正極材料となることを発見しました。商用的規模で大量生産が可能な技術を利用し、材料の比表面積とナノ構造を高度に制御する方法論を確立し、既存のニッケル系層状材料に匹敵するエネルギー密度をマンガン系材料で達成可能であることを立証しました。また、急速充電も可能な材料であり、リチウムイオン蓄電池と電気自動車の高性能化・低コスト化の両立実現につながる研究成果です。
本研究成果は、米国化学会のフラッグシップ科学雑誌「ACS Central Science」誌に2024年8月26日(米国東部時間)にオンラインで掲載されます。
本研究は、科学技術振興機構(JST)「革新的GX技術創出事業(GteX)」(課題番号:JPMJGX23S3)、および文部科学省「再生可能エネルギー最大導入に向けた電気化学材料研究拠点(DX-GEM)」(課題番号:JPMXP1122712807)による支援を受けて行われました。
<プレスリリース資料>
- 本文 PDF(389KB)
<論文タイトル>
- “A Practical and Sustainable Ni/Co-free High-Energy Electrode Material: Nanostructured LiMnO2”
- DOI:10.1021/acscentsci.4c00578
<お問い合わせ先>
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横浜国立大学 大学院工学研究院 教授
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名古屋工業大学 生命・応用化学類 教授
Tel:052-735-5189
E-mail:nakayama.masanobunitech.ac.jp尾原 幸治(オハラ コウジ)
島根大学 材料エネルギー学部 材料エネルギー学科 教授
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