東京大学,東北大学,科学技術振興機構(JST)

令和6年2月6日

東京大学
東北大学
科学技術振興機構(JST)

磁石に隠されていた振動の情報を取り出すことに成功

~磁気情報デバイス開発に道~

ポイント

東京大学 大学院工学系研究科の巻内 崇彦 特任助教、日置 友智 助教、清水 祐樹 大学院生、星 幸治郎 特任研究員、齊藤 英治 教授(東北大学 材料科学高等研究所(WPI-AIMR) 主任研究者、東京大学 Beyond AI 研究推進機構 教授を兼務)らを中心とする研究グループは、東北大学 材料科学高等研究所(WPI-AIMR)のMehrdad Elyasi 助教、Gerrit Ernst-Wilhelm Bauer 主任研究者らと共同で、従来、磁石の中で短い時間しか存在できないと考えられていた磁気振動の情報(コヒーレンス)が桁違いに長い時間隠れて存在できる機構を発見し、それを取り出せることを明らかにしました。

磁石の中のコヒーレンスは0と1両方の情報を扱える可能性がありますが、その状態を長く保つのが難しいため応用が困難と考えられていました。今回、磁石に隠されたコヒーレンスを取り出せたことで、磁気情報デバイス開発の道が開けたと言えます。

本研究成果は、英国科学雑誌「Nature Materials」に2024年2月6日(英国時間)に掲載されます。

本研究は、科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 CREST 非古典スピン集積システム(No.JPMJCR20C1)、戦略的創造研究推進事業 ERATO 齊藤スピン量子整流プロジェクト(No.JPMJER1402)、日本学術振興会(JSPS) 科学研究費助成事業(No.JP26103005、JP19H00645、JP19H05600、JP20K15160、JP21K13847、JP21K13886、JP22K14584、JP22H04965、JP22H05114)、東京大学・ソフトバンク Beyond AI連携事業などによる支援を受けて行われました。

<プレスリリース資料>

<論文タイトル>

“Persistent magnetic coherence in magnets”
DOI:10.1038/s41563-024-01798-z

<お問い合わせ先>

(英文)“Persistent magnetic coherence in magnets”

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