東北大学,東京大学,科学技術振興機構(JST)

令和5年6月13日

東北大学
東京大学
科学技術振興機構(JST)

磁場で動く低温用形状記憶合金を開発

わい材料やアクチュエーターのエネルギーロスを約1/100に~

ポイント

形状記憶合金は、変形後、加熱によって元の形に戻る特性を生かし、センサーやアクチュエーターに応用されています。一部の形状記憶合金は磁場にも応答して形状記憶効果が現れるため、温度駆動より高速に動作することで注目を集めています。

これらの合金は、動作に伴い大きなエネルギーロスが生じますが、東北大学 大学院工学研究科 博士後期課程の伊東 達矢 氏(研究当時)と許 皛 助教らの研究グループは、東京大学との共同研究により、このエネルギーロスを約1/100に低減させた新規Pd系合金の開発に成功しました。

さらに、本Pd系合金は、低温において希土類磁歪材料に匹敵する2500ピーピーエム以上の巨大磁歪を示し、極低温環境で駆動可能なアクチュエーターへの応用により水素社会への貢献も期待されます。

本成果は、日本時間の2023年6月13日付のドイツ科学誌「Advanced Science」に掲載されます。

本研究は、科学技術振興機構(JST) 創発的研究支援事業(JPMJFR203B)の支援のもとで行われました。

<プレスリリース資料>

<論文タイトル>

“Pd2MnGa metamagnetic shape memory alloy with small energy loss”
DOI:10.1002/advs.202207779

<お問い合わせ先>

(英文)“A New Magnetizable Shape Memory Alloy with Low Energy Loss, Even at Low Temperatures”

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