日本電信電話株式会社と産業技術総合研究所、大阪大学 量子情報・量子生命研究センターは、量子状態を用いた高精度なセンシング(以下、「量子センシング」)を可能とするアルゴリズムを考案しました。量子センシングにおいては、未知ノイズが精度に大きく影響を与えるため、その影響の削減が重要です。そこで、本アルゴリズムでは、量子コンピューター実現のため考案されている量子エラー抑制法を活用することで、未知ノイズの影響が大幅に削減可能であることを世界で初めて確認しました。これにより、ハードウェアに手を加えることなく、より高精度な量子センシングを実現できます。
本研究成果は、2022年12月16日(米国東部冬時間)に米国科学雑誌「Physical Review Letters」のオンライン版に掲載されます。
本研究は、以下の支援により実施されました。
-文部科学省 光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)「知的量子設計による量子ソフトウェア研究開発と応用(課題番号:JPMXS0120319794)」
-JST 戦略的創造研究推進事業 さきがけ「完全秘匿性を実現する量子IoTアーキテクチャの構築(課題番号:JPMJPR1919)」
-JST 戦略的創造研究推進事業 さきがけ「量子エラー抑制の基礎理論の構築および実用的手法の提案(課題番号:JPMJPR2114)」
-JST 共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT) 政策重点分野(量子技術分野)「量子ソフトウェア研究拠点(課題番号:JPMJPF2014)」
-NEDO 委託業務「量子計算およびイジング計算システムの統合型研究開発(JPNP16007)」
-JST ムーンショット型研究開発事業「誤り耐性型量子コンピュータにおける理論・ソフトウェアの研究開発(課題番号:JPMJMS2061)」
<プレスリリース資料>
- 本文 PDF(595KB)
<論文タイトル>
- “Error-Mitigated Quantum Metrology via Virtual Purification”
- DOI:10.1103/PhysRevLett.129.250503
<お問い合わせ先>
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