科学技術振興機構(JST),株式会社QunaSys

令和4年3月28日

科学技術振興機構(JST)
株式会社QunaSys

出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)における
株式会社QunaSysへの出資決定について

JST(理事長 濵口 道成)は、出資型新事業創出支援プログラム(SUCCESS)において、株式会社QunaSys(本社:東京都文京区、代表取締役 楊 天任、以下「QunaSys」という)への出資を実行いたしました。

QunaSysは、量子コンピューターのソフトウェア開発に取り組む企業です。現在、量子コンピューターのハードウェアは、さまざまな方式が研究されており、国内外の各企業で開発が加速していますが依然として発展途上の段階です。今後のハードウェアの実応用段階の到来に向けて、量子化学計算を実行したいユーザーが量子コンピューターの計算力を使いこなせるよう、QunaSysは量子コンピューターのソフトウェアの開発を通して実応用をサポートすることを目指しています。

現在、QunaSysはクラウド上のソフトウェアサービスとして量子化学計算のインプットを量子回路に翻訳し、シミュレーターや実機上での計算をシームレスに行うことができるQamuy(カムイ)の提供をしています。また、同社は現在日本最大の量子コンピューターのコミュニティーであるQPARC(キューパーク)の運営も行っており、潜在的ユーザーに対して勉強会やユースケース探索のための場を提供しています。

QunaSysはJSTの戦略的創造研究推進事業 さきがけの研究課題「知的量子設計による量子計算・量子シミュレーションの新機能創出(研究期間:平成28年度~令和元年度)」における研究開発成果を基に、平成30年2月に設立されました。なお、QunaSysは量子技術イノベーション戦略の一翼を担うオープンプラットフォーム型の拠点(国際ハブ)である、共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)量子ソフトウェア研究拠点の参画機関です。

図1 Qamuyの利用イメージ
図 Qamuyの利用イメージ

JSTは平成26年4月より「出資型新事業創出支援プログラム」(SUCCESS:SUpport Program of apital ontribution to arly-tage Companie)を実施しています。本事業は、JSTの研究開発成果の実用化を目指すベンチャー企業に対しJSTが出資並びに人的および技術的援助を行うことでその創出および成長を促進し、当該ベンチャー企業が行う事業活動を通じてJSTの研究開発成果の実用化・社会還元を促進することを目的としています。出資を通じてJSTがベンチャー企業の株主になることで、民間の資金を誘引する「呼び水効果」も志向しています。

URL:https://www.jst.go.jp/entre/

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