豊橋技術科学大学とUM-CNRS LIRMM(モンペリエ大学とフランス国立科学研究センターによる情報学・ロボティクス・マイクロエレクトロニクス研究所)、東京大学、慶應義塾大学の研究チームは、バーチャルリアリティー(VR)空間において、2人が1つのアバターを共有して共同作業を行うシステムを開発しました。この共有身体アバターの動きは、2人の参加者の動きを平均して生成しました。これを用いて、ランダムな位置に現れる物体に手を伸ばす動作を行うと、共有身体アバターの動きは、共有身体アバター操作者の動きや共有身体でない場合の参加者自身の動きよりも直線的で滑らかになることが分かりました。この理由は、操作者が、自分自身の動きよりも、共有身体の動きを無意識に最適化し、優先するためと考えられます。この知見は、VRやロボティクスを用いた身体の共有による新しい共同作業方式の提案と基礎設計に貢献することが期待されます。
本研究成果は、2020年11月10日(米国東部時間)に「iScience」に掲載されます。
本成果は、科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 ERATO「稲見自在化身体プロジェクト」(課題番号:JPMJER1701、研究総括:稲見 昌彦)およびJSPS 科研費(課題番号:JP20H04489、研究代表者:北崎 充晃)によって得られました。
<プレスリリース資料>
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<論文タイトル>
- “Individuals prioritize the reach straightness and hand jerk of a shared avatar over their own”
- DOI:10.1016/j.isci.2020.101732
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