研究課題名
生理学的データ統合システムの構築による医療機器開発支援基盤の創出
プロジェクト実施期間
2017年度~2021年度(共創プラットフォーム型)
幹事機関、領域統括(所属)
信州大学 齋藤 直人(先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所 所長/教授)
参画機関(大学等、企業等)
信州大学、東北大学、北海道循環器病院、金沢医科大学、公立諏訪東京理科大学、群馬大学、北陸先端科学技術大学院大学、㈱イナリサーチ、㈱寿ホールディングス、㈱サンメディカル技術研究所、帝人フロンティア㈱、Biotronik SE & Co. KG、メドエルジャパン㈱、キッセイコムテック㈱、㈱ビーエムジー、㈱ブルボン、㈱スキノス、SSST㈱、㈱アルプ再生医療研究所
めざす未来
医療機器はこれまで個々の研究機関や企業によって開発され、安全性などの共通課題や知見と技術が共有されず非効率的でした。そのため、類似機器の開発でもゼロベースからの積み重ねが必要となり、時間や費用のコストがかかっています。
そこで、治療系医療機器を先導している企業・研究機関が集まり、埋込型・装着型デバイス共創コンソーシアムを形成し、オープンイノベーションで先端医療機器の開発と、これら医療機器に関する情報を集約・体系化した「生理学的データ統合システム」を構築しています。
これにより、日本の医療機器開発の加速と先進的医療機器の創出を促し、より安全な医療機器を誰もが使用できる未来を目指しています。
研究のポイント
このプロジェクトでは、人工内耳や補助人工心臓などの埋込型デバイスとバイタルサイン等の装着型デバイスの研究開発を11課題実施しています。また、これら医療機器に関する情報を集約・体系化した生理学的データ統合システムを構築し、医療機器の開発から製造販売後の安全性の検証などをサポートするツールボックスを開発しています。
ここがすごい
医療機器は、複雑な規格によって品質や身体への安全性の担保が厳しく求められており、いままで医療機器を製造したことのない企業には情報の収集でさえもハードルが高く、市場の需要にすぐに答えることは難しい状況です。
このプロジェクトでは、医療機器開発に関する知見(例えば論文、添付文書、臨床データ等)のビッグデータ解析を進めています。
現在、医療情報をAIに学習させた「承認審査支援ツールボックス」、医療情報に特化した文献検索「キーワード検索ツールボックス」、「患者レジストリ情報管理システム」を開発し、2020年には2件特許を出願しました。
企業への一言
既に医療機器を開発している企業様のみならず、これから新規に参入を目指している企業様にも使っていただける、検索システムサービスを準備中です。詳細はお問い合わせ先までご連絡ください。 本プロジェクトの専用WEBページ(https://www.shinshu-u.ac.jp/project/shinshu-opera/system/)では、プロモーション動画など詳しい情報を公開しています。こちらも御覧ください。
領域統括・齋藤直人(信州大学バイオメディカル研究所 所長/教授)よりご挨拶いたします。