AI-ENGAGE(Advancing Innovations for Empowering NextGen AGriculturE)の概要
AI-ENGAGE(正式名称:Advancing Innovations for Empowering NextGen AGriculturE)
近年、増加する食糧需要、土地や水資源の不足などの危機に対応するべく、食料生産性とレジリエンス向上を目指す食料安全保障への関心が高まっています。こうした中、2023年5月のQUAD(日米豪印)4カ国首脳会合において、新興技術を活用した4カ国共同研究への支持が表明されました。
そこで、食料問題などの社会を大きく変えるグローバル課題の解決に向け、人工知能、ロボティクス、センシングなどの新興技術を活用することを目指す先端研究を、4カ国のファンディングエージェンシー(NSF(National Science Foundation:アメリカ国立科学財団)、CSIRO(Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization:オーストラリア連邦科学産業研究機構)、ICAR(Indian Council of Agricultural Research:インド農業研究委員会))共同で推進することになりました。
本プログラムはムーンショット型研究開発事業の下で実施されますが、共同研究支援に関する仕組みは既存のムーンショット目標1~10とは異なります。
AI-ENGAGE概略
JSTではムーンショット型研究開発事業の下、多国間の共同研究支援の仕組みとして、「新興技術(Advancing Innovations) × 農業」分野での国際共同研究支援(AI-ENGAGE)を実施します。そのうえで、QUAD4カ国の国際連携の強化と我が国の科学技術力の強化に資する成果を得ることを目指します。
AI-ENGAGEの運営体制
連携体制図
- テクニカルリード(TL):
- AI-ENGAGEの日本側の長として、各国際共同研究の日本側共同研究課題(国際共同研究課題のうち日本側チームが担当する部分を指す)のマネジメントを、次の事項などを通じて行う
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- 相手国対応機関と合同で行う国際共同研究課題の選考
- 研究計画(研究費、研究チーム編成を含む)の調整
- プロジェクトリーダー(PL)との意見交換、研究への助言
- 課題評価、その他必要な手段を通じた研究マネジメント など
- プロジェクトリーダー(PL)**:
- 日本側チームの責任者として、各日本側共同研究課題を実施し、管理する
- 共同研究者(Co-PL)**:
- 日本側チームを構成する「共同研究グループ」を代表し、PLと連携し日本側共同研究課題を実施する
**運営上の名称はプロジェクトリーダー (PL)、共同研究者 (Co-PL)ですが、公募時はそれぞれPrincipal Investigator (PI)、Co-Principal Investigator (Co-PI)と呼びます