LCS-FY2018-PP-20
東京都の消費活動に内包されるCO2排出量の評価
概要
地域レベルのCO2排出削減の取組みが活発になり、事業所レベルでのCO2排出についても事業所内におけるCO2排出だけでなく、仕入れた素材や部品の製造や輸送における排出や、製造した製品の消費段階での排出にも相応の配慮をすることが望ましいという考え方(Scope3の排出管理)が広まりつつある。
本提案書では、2011年の東京都産業連関表を用いて、東京都の最終需要、すなわち主に家庭の消費活動に内包されるCO2排出量を導き出し、東京都における直接の排出量との比較、部門別の排出の傾向を示す。これにより、東京におけるひとつの財やサービスの消費が、どこでどれだけのCO2排出を誘発しているかが分かり、カーボンフットプリントの観点において消費者にCO2排出削減を動機付けるための情報を提供することが可能となる。地域産業連関表を用いた分析でその特徴を把握することが、温室効果ガスの排出削減に向けた地域の政策立案に寄与する。