低炭素社会の実現に向けた技術および経済・社会の定量的シナリオに基づくイノベーション政策立案のための提案書

LCS-FY2017-PP-20

鉄リサイクルを利用した将来低炭素社会のための課題検討にむけて

概要

 社会における鉄の利用量は大きい。資源が豊富であり、加工特性と安全性に優れた鉄資源を大規模に代替する材料がないため、今後も、鉄を利用しながら如何に持続可能な発展を進めるかが重要である。

 低炭素社会構築の観点では、鉄鋼業からの二酸化炭素排出量は大きく、排出削減対策は不可欠と考えられる。そこで、低炭素社会戦略センター(LCS)では、鉄鋼業における低炭素化の可能性について検討する。特に、近年、省エネ・低炭素化に貢献するとされる鉄スクラップを利用した「リサイクル鉄の利用」について着目することとした。電炉に投入するスクラップからの鉄源ももとは高炉で作られた鉄である。ライフサイクルとバリューチェーン全体で鉄利用を考えることが重要である。
 LCSでは、将来社会におけるリサイクル鉄の利用の可能性を明らかにするために、データ調査および分析をもとに技術的課題を検討する。将来社会の鉄需要、スクラップの利用可能量などを含めた将来シナリオを作成するために、LCSでは現在、現状の粗鋼需給、鋼材需要と生産、スクラップの需給、海外動向などの内容を精査および分析中である。

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