LCS-FY2017-PP-17
地域電力事業者の運用改善のための蓄電資源導入に関する研究
概要
近年の電力自由化の進展に伴い、地方自治体が関与する地域密着型の電力事業体である地域電力事業者の参入が増えつつある。一方で、地域電力事業者の多くは発電・調整資源が不十分であり、それに伴う困難が数多く生じて系統上の不安定性を引き起こす可能性があり、特に再生可能エネルギーの予測誤差による需給インバランスへの対処は重要な課題となっている。
本書では、地域電力事業者がインバランスを補償するための新しい方法論について提案している。この目的のために、我々は地域電力事業者の収益性を考慮した数学モデルを開発し、定置型蓄電池と電気自動車の最適導入量および最適運用方法を明らかにした。分析の結果、事業者の経済性を損なうことなく需給インバランスの大幅な削減を行うことが可能であることが判明した。