低炭素社会の実現に向けた技術および経済・社会の定量的シナリオに基づくイノベーション政策立案のための提案書

LCS-FY2014-PP-13

技術発展を考慮した地域別の太陽光発電導入量推計

概要

 持続可能な低炭素社会の実現に向けては、再生可能エネルギーの導入拡大が必要である。我が国では、2012年7月より再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始された。これにより再生可能エネルギーの導入が加速化されており、特に太陽光発電の導入量増加が著しくなっている。

 一方、この太陽光発電の大量導入等により電力系統へ与える影響が懸念され、再生可能エネルギーの系統接続容量の制限などが国や各電力会社で検討されている。
 本提案書では、現状の太陽光発電の導入量の把握及び太陽光発電の技術発展性も考慮した地域別の導入量を推計した。また、太陽電池モジュールの変換効率向上による、2030年の導入可能性について検討した。各地域の昼間最低負荷に対する太陽光発電の導入ポテンシャルを比較すると、特に東北や九州など、地域によって大きなギャップがあることが示された。
 LCSでは、太陽光発電の技術を詳細に検討した定量的技術シナリオを構築し、将来展望への提言をしてきた。今後は、太陽光発電の更なる導入に向けて、地域特性や社会条件を考慮した戦略的な導入シナリオの構築を図るために本提案書の結果を基礎資料とする。

提案書全文

関連提案書