従来の薬物は、細胞内情報伝達系のどこかを抑制、あるいは亢進するものです。
本研究では、ある細胞シグナルを受けて、別種の細胞シグナルあるいは別の伝達系に作用する薬物シグナルを出力する分子(薬物)の創製を目指します。また、本概念が確立すれば、これまで免疫系のミミックとして、細胞外のマーカーを利用して標的細胞を識別することが主であった薬物ターゲティングに対し、細胞内での異常を捉えて、別のシグナル系に働きかけ、薬理活性を発揮する新しいタイプの薬剤開発の基礎となることが期待されます。