研究領域「生体防御のメカニズム」事後評価(課題評価)結果

1.研究領域の概要
 生物が自らを守るために備えている生体防御のメカニズムについての研究を対象とするものである。具体的には、動物から植物に至る種々の生物の備えている免疫機能や外敵防御の機構を、個体、組織、細胞、分子・遺伝子などの観点から追及する。さらに生体防御の破綻を引き起こす種々の疾病(免疫関連疾患、ウィルス性疾患、癌など)の誘因や、その診断・治療および予防に関する基礎生物科学的な研究も対象とする。
2.事後評価の概要

2−1.評価の目的
研究の実施状況、研究成果、波及効果等を明らかにし、今後の研究成果の展開及び事業の運営の改善に資すること。

2−2.評価対象研究代表者及び研究課題
(1)石井 俊輔(理化学研究所 主任研究員)
 仲介因子を介した遺伝子発現制御の解明
(2)大橋 祐子(独立行政法人・農業生物資源研究所 上席研究官)
 遺伝子の不活化・活性化を通した植物の生体制御
(3)岡田 泰伸(岡崎国立共同研究機構生理学研究所 教授)
 細胞容積調節の分子メカニズムとその破綻防御
(4)川嵜 敏祐(京都大学大学院薬学研究科 教授)
 糖鎖シグナルを介する生体防御システムの解析
(5)笹月 健彦(国立国際医療センター研究所 所長、九州大学生体防御医学研究所 教授)
 免疫系のフレームワーク決定及び免疫制御の分子機構
(6)杉山 雄一(東京大学大学院薬学系研究科 教授)
 異物排除システムの分子基盤
(7)中内 啓光(東京大学医科学研究所 教授、筑波大学基礎医学系 教授)
 造血幹細胞の分化と自己複製の制御機構
2−3.実施時期
平成14年11月29日
2−4.評価方法
 研究総括、研究アドバイザーが評価者を務め、予め研究チーム作成の報告資料に目を通し、研究課題ごとに評価者が研究代表者と面談を実施する。その後、評価者が各自独自に事後評価票を作成し、研究総括がそれらをまとめ、被評価者の意見を聞いた後、全評価者の合意を得て事後評価結果報告書を作成した。
2−5.評価項目及び基準
 (イ) 外部発表(論文、口頭発表等)、特許、研究を通じての新たな知見の取得等の研究成果の状況
 (ロ) 得られた研究成果の科学技術への貢献
2−6.評価者
研究統括    橋本 嘉幸 共立薬科大学 理事長

領域アドバイザー
伊東 信行名古屋市立大学 名誉教授
宇井 理生 東京大学 名誉教授
小川 智也理化学研究所 副理事
岸本 忠三大阪大学 学長
京極 方久東北大学 名誉教授
水谷 純也北海道大学 名誉教授