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別紙

国際科学技術協力基盤整備事業
「日台研究交流」平成26年度新規課題 一覧

課題名 日本側
研究代表者
所属・役職 課題概要
台湾側
研究代表者
SDN制御のIoT・クラウドシステムにおけるセキュリティの改善を目的とするデバイス・アプリケーション同定手法の研究

中尾 彰宏

東京大学大学院
情報学環・学際情報学府
教授

本研究では、(1) アプリケーションとSDN・NFVプログラマブル通信基盤の連携により、 正当なアプリケーションと悪質なものの識別と分類を行うオンライン機械学習アルゴリズム(日本)とシステム設計(台湾)、(2) 個人情報やプライベートデータのエッジ網内暗号化(日本)と、網内デーマイニングと経路制御(台湾)、(3) 多様なデバイスの識別を行う数理的分析(日本)とシステム設計(台湾)、というアプリケーション、データ、デバイスという3つの観点から新規研究開発を行い、これらの技術を総合的に統合するシステム構築が技術的成果として期待される。

双方の研究チームが相互補完的に取り組むことで、SDN・NFV技術のIoTセキュリティへの応用を新しい研究分野として確立し、アジア地域において当該研究分野でのリーダ的役割を確立する成果が期待できる。

ケ 惟中

国立台湾科技大学
資訊工程系
副教授

大規模IoTのための効率的かつセキュアな革新的ID管理技術

加藤 寧

東北大学大学院
情報科学研究科
教授

本研究は、(1)グループIDを用いた端末管理方法の提案、(2)効率的かつセキュアなID管理技術の創出、(3) ID管理及び認証によるオーバヘッドの削減方式提案、の3つのステップにより、IoTにおける膨大な数の“モノ”を効率的に収容可能なセキュリティ技術を実現することを目的とする。

具体的には、日本側は主に大規模IoT環境下における高速な認証技術、信号オーバヘッドの削減方式の提案について、台湾側は主にグループID管理モデルの提案、認証のための暗号鍵管理方法のモデリング及び解析について担当し、従来の方式にとらわれない新しい発想によるID管理技術を創出するための研究を行う。

双方の研究チームが相互補完的に取り組むことで、効率的かつセキュアなIoT環境の実現が期待される。

林 風

国立台湾大学
資訊工程学系
教授

偽造困難なデバイスを用いたIoTセキュリティ管理システム

古原 和邦

産業技術総合研究所
セキュアシステム研究部門
グループ長

本研究は、IoTデバイスとその管理システムの乗っ取りリスク、乗っ取り後の影響、ならびに偽装デバイス混入に伴う性能低下や乗っ取りリスクの低減を実現することを目的とする。

具体的には、日本側のチームが得意とする偽造を困難とする機能やシステム監視技術を、台湾側のチームが得意とするビックデータ解析、マルウェアおよび攻撃検知技術とを有機的に組み合わせることにより研究を進める。

双方の研究チームが相互補完的に研究に取り組むことにより、前述のリスク低減が期待できる他、人材交流を通して本分野における若手研究者の育成、研究ネットワークの拡充、日本の科学技術の相手側あるいは海外でのプレゼンスの向上も期待できる。

黃 維誠

財団法人国家實驗研究院
高速網路與計算中心
リサーチフェロー