Project

プロジェクトの紹介
グループC

冷却原子を使った「量子シミュレータ」で人工原子核をつくる

原子をレーザーで極低温に冷やした希薄な原子気体を用いて、量子現象を調べようという動きが近年活発になっています。このようなシステムを「量子シミュレータ」と呼んでいます。

量子シミュレータでは、原子間に働く力(相互作用)の大きさを「フェッシュバッハ共鳴」という現象を利用して制御できるので、原子はもちろんのこと、電子やさらには原子核の量子現象も調べることができます。原子と原子核の大きさを比べると、4〜5桁ほど後者が小さいのですが、原子系全体と原子間相互作用のエネルギーの比と、原子核全体と核子間相互作用のエネルギーの比を同じくらいに制御して実験を行います。いわば1万倍に拡大した人工原子核の中で、グループBの計算結果を実験的に確かめていくのが、堀越宗一博士たちのグループCです。

多数の粒子を制御する量子シミュレータの同じ実験を何度もくりかえすと、粒子がどういう確率で観測されているかの平均から、実際に粒子の状態を示す波動関数がモニターに視覚的に立ち現れてきます。「これまで20個以上の粒子を対象とした例がないので、このプロジェクトで50個、100個レベルが実現したら、どんな波動関数が見られるのか、期待しています」(堀越博士)。

いくつかのレーザーにより原子を閉じ込める場(フィールド)を形成する(左図)。ここに別のレーザーを利用した「光ピンセット」(図中の緑色の部分)で原子を1個ずつ移動させ、目的の場所に運ぶ。こうして、原子核の核子の状態を原子で代替してシミュレートする。

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