研究成果
広尾学園高等学校
高校1年生6名、高校2年生4名、高校3年生4名(計14名)
「実在って何だろう? 〜哲学から科学へ〜」
2019年10月8日(火)16時〜19時
2019年10月8日(火)に広尾学園高等学校で「実在って何だろう? 〜哲学から科学へ〜」というタイトルの出張授業を行いました。「実在」をキーワードに、ベル不等式の一種であるCHSH不等式を通して量子エンタングルメントの不思議な性質に触れてもらうのが目的です。受講を希望した生徒14名(1年生6名、2年生4名、3年生4名)が参加してくれました。授業はスライドを用いた講義を中心に、少人数の班に別れて偏光板を用いた簡単な実験や理論的な課題に取り組んでもらいました。
今回はERATO巨視的量子機械プロジェクトのアウトリーチとしては珍しい理論の特別授業を行うことにしました。授業の最後に行ったアンケートの結果を見ると、数式の理論的な評価を自分たちで理解するところが、難しさを感じつつも強く印象に残ったようです。一方で、確率に関係する概念や表記の説明や設定の説明で用いたスライドの中にわかりにくいページがあったようで、説明の仕方に改善の余地があると感じました。受講者から得られたフィードバックは今後のアウトリーチに生かしたいと思います。
本出張授業の準備に際し、NICTの寺井氏とAWSの宇都宮氏から説明資料の素材を一部提供いただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
(杉山太香典)