ポーランド研究機関訪問レポート 第3回(2023年度)

第3回最優秀賞受賞者 森脇 可奈氏よりポーランド渡航レポート

写真:森脇氏
第3回最優秀賞
森脇 可奈さん

羽ばたく女性研究者賞では、駐日ポーランド共和国大使館およびポーランド科学アカデミーより、最優秀賞の受賞者に副賞としてポーランドの研究機関等の訪問機会が提供されます。2024年9月下旬に第3回最優秀賞の森脇 可奈さんがポーランドを訪問し、レポートを寄せてくれました。

ポーランド訪問で印象に残ったことを教えてください。

2024年9月末にポーランドに滞在し、Polish Academy of ScienceのAstronomical CentreとCenter for theoretical Physics、ワルシャワ大学のInstitute of Theoretical Physics、Polish Academy of Arts and Scienceを訪問し、セミナー発表や研究議論をしました。私自身の機械学習を用いた研究についてさまざまな角度から議論することができた他、私たちの研究室内で行われている研究でも使えそうな、宇宙大規模構造データの解析手法についても教えてもらえました。また、研究議論の他、ポーランドの食文化について教えてもらったり、物理学分野における女性研究者の国際 Mentoring ネットワークに招待してもらったりと、非常に有意義な訪問となりました。

研究機関の他にも、ワルシャワの旧市街やワジェンキ公園、マリーキュリー美術館、クラクフのヴァヴェル城、また、天文学者であるコペルニクスの生誕地トルンにも足を運びました。ワルシャワの旧市街は戦後丁寧に復元され、今では世界遺産に登録されているとのことでしたが、本当に何百年も昔に建てられたような建物が並び、中世の雰囲気を堪能することができました。

羽ばたく女性研究者賞への応募を考えている皆さんへ、メッセージをお願いします。

受賞後、応募前に考えていた以上に多くの学びの機会が得られていると感じます。ポーランド滞在に関しては、ポーランド大使館の方と相談しながら訪問先などを決め、多くの研究者の方々と有意義な研究交流をすることができました。ポーランド滞在以外にも、賞をいただいたことをきっかけにさまざまな講演の場に招いていただくことが増え、貴重な経験を積めています。応募を検討している方には、ぜひ挑戦していただきたいです。

写真1
写真1)クラクフにある Polish Academy of Arts and Science でのセミナー前の様子。19世紀半ばに建てられた建物で、アカデミーの歴代会長の絵が飾られた重厚感あふれる部屋でした。
写真2
写真2)トルンでの散策中、コペルニクスの論文原稿の一部がガラスに印刷されているものを見つけました。この他にも、トルンに限らずポーランド内のさまざまなところでコペルニクスに関連した像やモニュメントがありました。
写真3
写真3)ワルシャワ大学・Polish Academy of Science の方々との夕食で食べたピエロギ。伝統的な「ゆで」と、よりモダンな「焼き」があるとのことでしたが、私はゆでが好みでした。