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性差に基づく新しいイノベーション論~科学におけるジェンダード・イノベーション~
Gendered Innovations in Science, Health & Medicine,Engineering, and Environment
2016年3月16日(水) 13:30~15:00
JST東京本部 地下1階大会議室
ロンダ・シービンガー Londa Schiebinger
スタンフォード大学歴史学部 ジョン・L・ハインツ科学史教授
タイトルの「ジェンダード・イノベーション」はロンダ・シービンガー博士が世界で初めて提唱したと言われています。男女の性差を十分に理解し、それに基づいた研究開発をすることですべての方に適した「真のイノベーション」を創り出そう、という新たな概念です。
科学の歴史の中で、従来「性差」はほとんど認識されることなく、科学者たちは無意識のうちに同性である男性のみを基準として様々な研究開発を行ってきました。車のシートベルト設計や鎮痛薬の開発など、性差が顧みられていなかったことによる不具合が実は考えられていたよりもずっと深刻であることがわかり始めたのはつい最近のことです。こうした性差認識の重要性を、シービンガー博士は科学史の中に隠されていた女性の存在を様々な角度から浮かび上がらせることで明らかにしました。その業績はEU(欧州連合)の「女性と科学」政策に大きな影響を及ぼし、のちのジェンダーサミット発足の原動力となりました。
今回はこのシービンガー博士の来日に合わせ、JSTにて講演戴きます。ジェンダーは科学を変える!?(2002年)植物と帝国-抹殺された中絶薬とジェンダー(2007年)など、数々の邦訳もあるシービンガー博士から直接お話を伺える大変貴重な機会です。是非奮ってご参加下さい。
※講演は英語で行われます。同時通訳も手配しておりますので、どうぞお誘い合わせの上ご参加ください。
スタンフォード大学歴史学部 ジョン・L・ハインツ科学史教授
1974年 ネブラスカ大学リンカーン校英語学部(学士)
1977年 ハーバード大学 大学院 歴史学部 (修士)
1984年 ハーバード大学 大学院 歴史学部 (博士)
主著:女性を弄ぶ博物学(1996年)
科学史から消された女性たち(1992年)
ジェンダーは科学を変える!?(2002年)
植物と帝国 抹殺された中絶薬とジェンダー(2007年)