
内閣府 文部科学省 経済産業省 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)
「理系で広がる私の未来」は、理系選択の先にどんな未来があるのか、女子中高生とその保護者・教員の皆さんに「理系選択の未来」を知っていただく企画です。様々な分野で活躍する理系出身者からメッセージをいただき、多様で豊かな理工系女子の未来を動画公開セミナーとしてご紹介します。
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田中 純子 さん
広島大学
理事・副学長 / 特任教授
お茶の水女子大学理学部卒、医学博士(広島大学)。専門は疫学、特にウイルス肝炎の疫学。2009年広島大学大学院教授等を経て現職。ウイルス肝炎の疫学研究を国内外で実施し、医療施策へ貢献。中国文化賞(中国新聞社)、ロイヤル・モニサラポン勲章(カンボジア王国)、Elimination Champions 2023(Task Force for Global Health, CGHE)等受賞
論理的思考で未知を拓く感覚に魅かれましたが、それには理系・文系の区別はありません。数学や物理には引き込まれましたが、大学卒業後に疫学研究と出会い、社会や人とつながる応用科学に魅了されました。
進路の決め方は人それぞれの環境やタイミングによって異なります。そのとき選べない道もあるかもしれません。でも、夢は持ち続けることで、たとえ形が変わっても、いつかきっと叶うと私は信じています。
村上 慧 さん
関西学院大学
理学部 化学科 准教授
2012年 京都大学大学院工学研究科材料化学専攻博士後期課程修了
博士(工学)の学位を授与
2012年 日本学術振興会 特別研究員 (PD)
2013年 京都大学白眉センター 特定助教
2014年 名古屋大学物質科学国際研究センター 助教
2016年 名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所 特任准教授
2020年より現職
幼い頃から理科が好きで、研究者になりたいと考えていました。もともと数学や物理に興味がありましたが、自分の長所を活かせる分野として有機化学を選びました。
研究の世界では、世界で誰も知らないことの第一発見者になることができます。世界の最先端を自分だけが知っている、そんな経験をぜひ体験してもらいたいと思います。理系、楽しいですよ!
竹下 未来 さん
パナソニックホールディングス様式会社
MI本部 先進メカトロニクスシステム開発センター
先進メカトロニクス開発一部 制御開発課
シニアエンジニア
福岡県出身。高専卒業後、九州工業大学情報工学部へ編入し、2021年に同大学大学院で博士前期課程を修了。学生時代は身体の状態を測定するセンサを3Dプリンターでつくる研究に取り組む。大学院修了後は、「ものをつくるための機械」を設計する仕事がしたい、という思いからパナソニック ホールディングス株式会社に入社。現在は、次世代半導体や再生医療向けの装置開発を担当。
小学生のころにロボカップという競技に出会い、ロボットを作って大会に出るようになったのがきっかけです。自分でロボットを組み立てて、それをプログラミングして動かすことの楽しさを知り、高専進学を決めました。
理系・文系の2択ではなく、その先に広がっているたくさんの選択肢を知り、これだ!と思える将来を探してみてください。私の経験が少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。
永塚 尚子 さん
海洋研究開発機構
地球環境部門 地球表層システム研究センター
副主任研究員
雪氷学・地球化学の研究者。千葉大学理学部地球科学科で初めて氷河に出会い、その魅力に惹かれて、同大学院理学研究科(現・融合理工学府)の修士課程および博士課程への進学を決意。2013年に学位を取得後、国立極地研究所の研究員を経て、2024年より海洋研究開発機構の副主任研究員。
これまで、アラスカやグリーンランドをはじめとする世界各地の氷河で調査を行い、ミクロなサイズの鉱物から、地球規模の気候・環境変動を解明することに取り組んでいいる。
進路を考え始めた頃は、なかなかやりたいことが見つからず、なんとなく理系を選びました。しかし、小さい頃から好きだった自然や地球について学びたいという自分の気持ちに気づき、地球科学を学ぶことができる大学への進学を決めました。
やりたいことを見つけるって本当に難しいですよね。でも、好きな道に進むのに遅すぎることは決してありません。たとえ回り道をすることになっても、じっくりと自分の気持ちと向き合い、自分の「好き」を見つけていってほしいです。応援しています!
北村 由羽 さん
日東電工株式会社
全社技術部門 研究開発本部
分離技術研究センター
研究員
2018年3月 関西学院大学 理工学部 化学科 卒業
2020年3月 関西学院大学 理工学研究科 化学専攻 修士課程 卒業
2023年3月 関西学院大学 理工学研究科 化学専攻 博士課程 卒業
2023年4月 日東電工株式会社 新卒入社
茨木事業所のR&D部門に配属
現在入社3年目であり,環境貢献テーマに従事
私たちの身の回りには科学現象があふれています。日常の何気ない出来事でも科学の視点で見ると面白く感じられました。そんな未知な可能性を秘めている科学の力で社会に技術貢献したいと思ったことが理系進学を目指すきっかけになりました。
将来、自分が何を成し遂げたいのか、じっくり考えてみてください。そのためにも、たくさんチャレンジし、失敗を恐れずに経験を積み、多くの人と関わってください。そうすることで、将来の「ありたい姿」がきっと見えてくるはずです。
山下 さん
合志技研工業株式会社
合志製造部 機種計画課
合志技研は、バイクの排気系部品(マフラーやエキパイ)と、フレームをメインに製作している会社です。私はモノづくりが好きで、かつ、バイクも好きなのでこの会社に入社することを決めました。
入社して2年間は、開発段階(発売前)の排気系部品を溶接して試作する業務に携わり、現在は、試作した製品を測定し検査を行う業務に携わっています。
学生時代に得た、図面を読む、描く力、工作機械の技術、溶接の経験をフル活用して仕事をしています。
理系に進もうと決めたのは、中学生の時です。やりたいことは明確にはありませんでしたが、技術の授業が好きで、パソコンを使えれば将来困らないと思い、高校は情報系の学科を選びました。
しかし、大学のオープンキャンパスで0.001mm単位で製作されたの作品を実際に目にし、モノづくりに魅力を感じ、機械系学科への進学を決めました。
私はとにかく ""やってみたい"" という素直な気持ちを軸に進路選択をしてきました。もし、やりたいことはあるけど不安で迷っているという方は、もっと自分に自信を持って挑戦してほしいなと思います。
将来、みなさんが楽しく、やりがいの持てる素敵な仕事に出会えることを願っています。応援しています!