レポート

GS10サテライト 女子中高生向けイベント「進路で人生どう変わる?理系で広がる私の未来」

  • 主催:科学技術振興機構
  • 共催:文部科学省/内閣府
  • 後援:経済産業省/東京都教育庁
  • 協力:講談社Rikejo/東京農工大学/東京理科大学/理化学研究所/早稲田大学

<プログラム>

基調講演 医師から宇宙飛行士、そして科学者へ~理系選択で広がる夢~

向井 千秋:東京理科大学副学長
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA) 技術参与

リケジョ経験談

中島 さち子:音楽家・数学者・21世紀型教育デザイナー
新保 薫子:早稲田大学 大学院基幹理工学研究科 修士1年
吴 慧怡:市川学園市川高等学校3年

理系社会人のホンネ座談会

武村 紀子:大阪大学産業科学研究所
大窪 香織:国際協力機構(JICA)
中島 佐知子:トヨタ自動車株式会社
ファシリテーター 矢部 純代 (株)エンパブリック(講談社Rikejoプロジェクト事務局)
※登壇予定だったグーグル合同会社西條柚さんは急な事情により欠席

特別講演 SFを実現する情報科学

玉城 絵美 H2L株式会社 /WINDS(女性の理系キャリア促進のためのイニシアティブ)大使

その他休憩時間を利用してジェンダーサミット10協賛・協力団体のうち希望団体がポスターセッションを実施。多くの参加者が企業や大学のブースを見学した。

当日は、女子中高生やその保護者、教員を中心として総勢約300名が参加。基調講演、経験談、座談会、特別講演とも、参加登録時に募集した登壇者宛ての質問、「数学が苦手だが理系に進んで良いのか」「理系に進むにはどの教科を勉強すれば良いのか」などを踏まえながら、登壇者はご自身の経験、希望、理系を選んだことで人生がどう変わったか、現在の充実、未来への展望をそれぞれ発表した。

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向井千秋氏はアジア人女性初の宇宙飛行士になるまでの道のりとそこに至った体験と思考を踏まえ、来場者へ向けて「垣根を作らないで」と自分の可能性を自ら閉ざさないことを強調、“If you can dream it, you can do it.(夢に向かってもう一歩)”とエールを送った。社会人登壇者らは、自らの進路選択時の想像を遙かに超えた今を生きている事に触れ、固定観念にとらわれず柔軟に進路を考えるべき、と説いた。また、実際のSSH高校生や理系大学院生の日常も発表され、会場からも具体的な質問が数多く上がった。玉城絵美氏からは自分の欲望を認めること、それを実現させるために何が必要か考え、具体的に想像すること、その先にある選択肢としての理系進学の大きな可能性を語った。

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閉会後も登壇者の周りには参加者が集まって時間内に収めきれなかった質問が寄せられるなど、熱気のあるイベントとなった。参加した女子高生からは「理系がこんなに広いとは思わなかった」「理系進学の先には色々あることを初めて知った」という声が聞こえた。
休憩時間と閉会後にはおこなわれたポスターセッションでは、女子中高生等が企業や大学等と直接情報交換を行った。参加者は進学や就職に関する質問をするだけではなく、“リケジョ”の先輩へ、真剣に経験等を聞く姿もあり、「受験」だけでない“リケジョ”の未来や具体的な職業イメージを得る機会となった。
またこうした参加者のみならず、名刺交換等によりポスター出展団体の担当者同士がネットワー クを形成できる機会ともなり、参加した大学や企業等からは「多くの参加者と接することが出来た」「次回もあれば参加したい」「理系の多様な仕事をセッションとポスター両方で示すことができた」等の反応を得た。

保護者や教員からも「理系に対する固定観念があったことに気づいた」「このようなイベントは頻繁にやってほしい」等の反響があり、総じて学生、保護者、教員、参加団体ともに新しい気づきを得たイベントとなった。

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来場者アンケート結果※クリックで拡大
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このほか、本イベントのアンケートを元に作成された、
「女子中高生の進路選択にかかる意識調査レポート」こちら。
※内閣府男女共同参画局リコチャレ!サイトに繋がります。