手綱核による行動・学習の選択機構の解明
研究概要
手綱核は、間脳の最背側部に両側性に存在し、終脳辺縁系と中脳・後脳のモノアミン神経細胞群との結合を中継します。本研究では、手綱核が魚から哺乳類まで保存されていることを利用し、ゼブラフィッシュ、ラット、マウスを用いて、情動的価値判断を伴う行動の選択のスイッチボードとしての手綱核の役割を明らかにします。本研究は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や、価値と無関係に物事を覚えるサヴァン症候群などの発症メカニズムの解明にもつながります。
主たる共同研究者
- 深井 朋樹
- 理化学研究所 脳科学総合研究センター チームリーダー
- Thomas J. McHugh
- 理化学研究所 脳科学総合研究センター チームリーダー
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プレス発表
- 平成22年10月11日
- 進化的に保存された恐怖反応を制御する仕組みを解明 -脳の手綱核は、恐怖経験に基づく行動の選択に欠かせない-(理化学研究所より発表)
- 平成25年5月07日
- 魚が記憶に基づいて意思決定を行う時の脳の神経活動を可視化-ゼブラフィッシュをモデルに人の意思決定のメカニズムを探る-(理化学研究所より発表)
- 平成26年11月21日
- 危険に対して冷静かつ適切に対処できるようになるための神経回路を発見-手綱核-縫線核神経回路によるセロトニン制御がカギ-(理化学研究所、脳科学研究戦略プログラム、JSTによる共同発表)
評価
中間評価結果