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県内産ゼオライトを用いたPETの低分子化研究 |
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エステル結合により高分子化されたポリエチレンテレフタレート(PET)を低分子化するために、水とゼオライトを主とした固体酸・塩基触媒を利用して、PETを適度に低分子化させる技術について研究しました。・低温での加水分解が可能であること、・テレフタール酸を定量的に回収が可能であること、・マグネシウムあるいは酸化亜鉛化合物によりPETの改質が可能であることを見出しました(特許出願済み)。地域新生コンソーシアム研究開発事業により実用化研究も終了し、現在事業化が検討されています。
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県内産ゼオライト等による防黴、調湿、吸臭機能を有するセラミック建材研究 |
研究シーズ/ |
宮野 秋彦(元名古屋工業大学 名誉教授) |
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県内産の天然ゼオライトや珪藻土などの多孔質材を用いて、防黴、調湿、吸臭機能を有するセラミック建材を試作し、住居内雰囲気の調整特性を計測、評価しました。試作品は防黴性、吸放湿性、吸臭性に優れ、曲げ強度も内装タイルのJIS規格以上で、機能性建材として十分可能であることが分かりました。現在、商品化され、奈良薬師寺の絵殿を始め、各地の文化財展示場などで使われています。
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プラズマ放電焼結における熱電変換材料の作製 |
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優れた耐熱・耐酸化性を持つ炭化珪素(SiC)を用いた高温域熱電変換素子の実用化について検討しました。放電プラズマ焼結法による高密度SiC焼結体の作製法と、不純物添加方法を研究した結果、伝導型とキャリア濃度制御による熱電変換特性(比抵抗、熱電能など)の向上に成功し、高温領域(1000℃〜550℃)における熱電変換デバイスとしての可能性が実証されました(特許出願済み)。現在、写真のようなU字型素子形成とその出力の評価測定に関する応用研究を実施中です。
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フタロシアニン・フラーレン等の有機分子薄膜を用いた光電池の開発 |
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電気特性にすぐれ、空気中で安定度の高いフタロシアニンとフラーレンを用いて、発電効率1%以上で、安定性・安全性に富んだ有機半導体光電池の実用化について検討しました。発電効率を向上させるためには、それぞれに不純物を分子レベルで混合させたほうがよいこと、キャスト膜よりも蒸着膜の方が効率がよいことが分かり、フタロシアニン・フラーレン有機光電池の開発は可能性であると評価しました。島根大学では継続研究され、2004年応用物理学会「フタロシアニン金属面でのバンドスリップ」、「有機太陽電池の内部d場に対す界面への有機層挿入効果」について発表されました。
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光環境の調節、特に赤色光付加照射による施設栽培植物の病害防止 |
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島根大学の赤色光照射と植物の病害抵抗性誘導に関する研究シーズをもとに、赤色光によって病害抵抗性が誘導される植物や病原菌の範囲を究明し、施設栽培植物の育成段階で発生する苗立枯れ病、根ぐされ疫病、萎縮病、土壌伝染性病害への赤色光の適応性についての可能を探りました。現在、大学構内の栽培施設で研究が継続され、赤色光照射の効果が実証されました。農薬の依存度を軽減した環境にやさしい病害防除体系の確立が期待されています。
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