京都府

平成10年度〜平成13年度
拠点機関
株式会社けいはんな

科学技術コーディネータ 
相馬 勲 
活動方針 21世紀のエコライフ型社会を支える新技術・新産業の創出と育成を活動理念として、その核となるバイオ技術、新材料技術、情報技術の三分野における研究情報整備、人的交流ネットワークの構築を推進するとともに産学官連携による研究開発、ベンチャー企業の育成を促進しました。
可能性試験の成果

凍結昇圧を利用した低温高圧殺菌装置
研究シーズ/ 林 力丸(京都大学)、早川 潔(京都府中小企業総合センター)
実施機関/ テラメックス(株)、グンゼ(株)、(株)サンコンタクトレンズ
密閉容器中で水を凍結すると容器内の圧力が〜2000気圧にもなり、医療品や食品の低温殺菌が簡単にできます。高温による弊害がなく(例えば風味が落ちない、コンタクトレンズの滅菌などにも最適)従来法に比べ優れています。
インテリジェント癒着防止医療材料
研究シーズ/ 谷原 正夫(奈良先端科学技術大学院大学)、山岡 哲二(京都工芸繊維大学)
実施機関/ 日本メディコ(株)、三和澱粉工業(株)
体温やpHなど生体内環境に応答して皮膜形成や分解消失機能をもつ生体にやさしい癒着防止材料。澱粉を原料とし、これにインテリジェント機能をもつ官能基をグラフトした高分子材料で、手術時の臓器癒着防止や救急用の出血防止、火傷の応急処理などへの医療用途が期待されます。
酒粕からつくった醤油
研究シーズ/ 谷 吉樹(奈良先端科学技術大学院大)、早川 潔、宮島 直人(京都府中小企業総合センター)
実施機関/ 京都府醤油醸造(協)、(株)月桂冠、(株)春陽堂、ニシキ醤油(株)、(株)菱六
食品産業廃棄物として大量にでる酒粕の付加価値の高い有効活用法として新しい液体調味料を試作しました。従来捨てられるか飼料ぐらいにしか利用されなかったこれら高蛋白質素材の新しい食品再利用への道が開かれました。
立体映像技術を活用した
バーチャルファッションクリエイトシステム
研究シーズ/ 松山 隆司(京都大学)、松永 行利(京都府織物・機械金属振興センター)
実施機関/ 日本写真印刷(株)、田勇機業、凸版印刷(株)
複数の自動追跡型カメラによる分散協調視覚システムによって得ることのできる立体映像と三次元画像の織物の織情報と表面のデザイン、色彩等の画像情報をあわせもったデータベースを融合することで、実物のモデルに動いてもらいながらシミュレーションやプロダクションすることができるシステム開発が期待されます。


投影用シャツ


プロジェクター投影によるヴァーチャルプリントシャツ


実物
ネットワーク構築
植物由来の生分解性灌水マット
研究シーズ/ 河原 豊(京都工芸繊維大学)
実施機関/ 金井重要工業(株)
水草や藻類等の加熱分解物による高い育苗効果とジュート等の天然繊維を用いた生分解性を特徴とする灌水マットです。未利用バイオマス資源を利用した安価で環境にやさしい植物工場用人工培地として利用が期待されます。
微生物を自然付着させたバイオリアクター
研究シーズ/ 谷 吉樹(奈良先端科学技術大学院大学)、早川 潔、河村 眞也(京都府中小企業総合センター)
実施機関/ 京都水研(株)、(株)飯尾醸造、山中産業(株)
バイオリアクターにおける微生物の固定化方法として、バーライト(多孔性セラミックス)と不織布を用いて、固定化操作が容易で、固定化に薬品等を使用しない、微生物を自然な方法で固定化できる方法を開発しました。本法を用いたバイオリアクターは有価物(酢、酵素等)生産や廃水処理への利用が可能となります。
カーボンナノチューブの産業への応用(電波遮断)
研究シーズ/ 岩本 信也(前・イオン工学研究所)、黒川 悟(京都府中小企業総合センター)
実施機関/ ハイペリオン・キャタリシス
新しい炭素材料であるカーボンナノチューブの産業への応用として、ミリ波帯域での電波遮断特性評価を実施し、カーボンナノチューブを10wt%〜20wt%配合した板状プラスチック材料が、ミリ波帯域で70dB以上の遮断特性を有していることを確認しました。カーボンナノチューブには、金属のような酸化による導電性能の劣化が無いため、様々な産業分野への応用が期待されます。
バイオ系研究会
バイオ系研究会は四つの分科会(WG)を擁し、バイオ技術を導入した新しい食品産業の創出や水の凍結昇圧を利用する新技術の開発をめざして活動しています。
環境保全型資源利用(食品産業廃棄物の有効活用)
微生物を自然付着させたバイオリアクターの応用
凍結昇圧装置の開発と応用
生理活性物質を含む機能性食品の開発
新材料系研究会
新材料系研究会は六つの分科会(WG)を擁し、近未来型の技術や材料の開発をめざして活動しています。
超構造ナノチューブの開発と新規応用法の展開
医療、福祉、環境分野のインテリジェント材料の創製
バイオマスを新資源とする環境調和材料の開発
先端表面加工技術による新規高機能性材料の開発
有機−無機ハイブリッド材料の開発
新規ポリマーネットワーク型高分子材料の開発と応用
情報系研究会
情報系研究会は五つの分科会(WG)を擁し、新しい3次元情報技術を導入した映像技術の開発や新しい情報産業の創出をめざして活動しています。
複合現実感によるディジタル映像制作
ネットワークマニュファクチャリングのための3次元物体カラーコピー機の開発
インターネットを利用した3次元情報の提示と発信
対話型技術を利用した次世代映像制作
立体表面への画像・映像描画技術を活用したシステムの開発
 
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