サブテーマ名 |
留 意 事 項 |
実践的治療法に向けたシステム開発−CPCを利用した血液・血管の再生研究 |
- 世界的に見ても技術レベルが高く、進捗も速い。今後セルプロセッシングセンターの完成によって臨床に向け順調な研究の進捗が期待できる。
- 大量細胞培養は再生医療の大きな要素技術であること、臨床応用に近いテーマであることから、目標の達成をもっと急ぐべきである。
- 実用面で(1) 臨床応用前に確保すべき安全性上の諸問題のクリア(2) GMPのグローバルレベルでのハードルクリア、がネックになる可能性が大きい。
- 造血幹細胞の数の増加と造血活性が逆相関の関係にあるとの報告が世界中でされており、in vitroで増殖させることは極めて難しいとされている。造血幹細胞としての質を失わずに数を増やすにあたっては具体的な目標(10倍、100倍、あるいはそれ以上)を設定したほうが良い。
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治療効果検証方法の開発 |
- 技術の優位性が高く、細胞再生医療の基盤構築につながる臨床的意義がある。実用化すれば評価系として広く利用されることが期待される。
- 小テーマを2〜3個に整理して集中的に成果を上げるべきである。
- ヒトへの応用も近いと考えられることからサルを用いた系などで実用性を確認してほしい。既に行われている細胞療法などへの応用も考慮すべきと思われる。
- 再生医療における治療効果検証には移植細胞のトレースのみでなく、再生組織の強度や機能などの多面的な評価が必要である。本内容は優れており、有用性も期待できるが、これのみで検証できるかどうかの検討も必要と考えられる。
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トランスレーショナルモデルの開発−ES細胞から内胚葉系細胞の分化誘導技術の開発 |
- 基礎研究成果を実用化にもっていくためのトランスレーショナルモデルとしてES細胞を用いたインスリン産生細胞への分化が適切かどうかに疑問がある。
- 本テーマの一部に進捗の遅れがみられる。本テーマの進捗とあわせて、血管系でのトランスレーショナルモデルを確立するというテーマの検討が望まれる。
- 細胞に遺伝子導入することによって分泌効果を高めることがたとえ出来ても、その臨床応用には問題があろう。臨床応用が安全と確認されている方法をもっと利用すべきである。
- 本研究リーダーは小テーマごとの成果ならびに研究進捗状況について再検討する必要性があるように思われる。
- ES細胞から誘導されたβ細胞による治療効果ならびに安全性の評価系を動物モデルで確立することが必要ではないか。
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産業化を目的とした技術基盤の開発−新規血管構成細胞分化誘導因子を用いた血管再生療法の開発 |
- 血管関連の基礎的な研究と臨床各科でのより臨床的な研究の両方がブレンドされていて、しかも十分な成果が上がっている。
- ES細胞を分化させて様々な組織細胞になる際に発現する分化遺伝子群を網羅的に探索し、これをデータベース化して産業化するテーマは大変期待が大きい。
- データベース構築の設計そのものは本事業の目的から期待できるがデータ自身は広く大学や研究所をネットワーク化して集積することを進める必要がある。
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